陌玉（ばくぎょく）侯・寧鈺軒（ねいぎょくけん）の妻・聶桑楡（じょうそうゆ）は、夫が第二夫人を迎える婚礼の場で花嫁・温婉（おんえん）を刺して逃走。追い詰められて崖から飛び降りる。一命を取り留めた聶桑楡が目覚めると、見知らぬ娘が付き添っていて、侍女の苜蓿（もくしゅく）だと言う。記憶を失った聶桑楡は自分の立場も夫が誰かも分からず、何が起きたのかもすっかり忘れてしまっていた。苜蓿によれば、聶桑楡は高慢で気性が荒く皆から嫌われており、一方、夫の寧鈺軒は優秀な役人で都一番の美男子らしいが…。

思過閣での素食に耐えかねた聶桑楡は、深夜に厨房に忍び込む。すると厨房の外で火が出て大騒ぎになる。駆けつけた寧鈺軒は助けを求める声を聞き、扉を蹴破って火の中へ飛び込もうとするが、聶桑楡は無事に脱出した。

千怜雪の招きで魁星楼を訪れた聶桑楡は、寧鈺軒の職場である政事堂がすぐ近くにあることを知る。さらに、彼をひと目見ようと女性たちが酒楼に集まっていると聞き、寧鈺軒の姿絵を売ろうと思いつく。

寧鈺軒は、賊を追って皇室の廟がある寺に来て了然和尚と押し問答になり、強行突破しようとしたところへ陶思維が割って入る。公私混同して事を大きくするなと言う陶思維に従う寧鈺軒だが、鬼白に寺の監視を命じた。

半夏の傷痕を治すため、聶桑楡は調合した痕消し膏でひともうけを目論み、再び千怜雪に協力を求める。千怜雪は渋るが、聶桑楡が本気で寧鈺軒と別れて屋敷を出ていくつもりだと知ると、商売仲間として一役買う。

重傷を負った寧鈺軒のために止血薬を処方した聶桑楡は、嫌がる寧鈺軒に無理やり薬を飲ませる。一命を取り留めた寧鈺軒は聶桑楡の知識に疑問を抱き、聶桑楡もなぜ自分が薬に詳しいのかわからなかった。