無名バンドのリーダー、ユ･タン。音楽活動も長年付き合っている恋人ダインとの仲もさえず、その上貸金業者に追われる日々。こんな毎日に嫌気が差していたある日、大手レコード会社からメジャーデビューの話が持ち上がる。夢と現実のはざまで悩んだ末、タンはバンド仲間を捨て大手レコード会社に入ることを決めたのだが…

KGにスカウトされバラ色の人生が待っているように思えたタンだが、翌朝起きてみると昨日と同じことが繰り返されていることに気付き戸惑いを隠せない。何度も何度も同じ日を繰り返しながら、「その日」から脱出する為に試行錯誤を続ける。そしてタンは父親にこの奇妙な現象を相談することに。すると、意外で理解しがたい話を聞かされる。その後、タンは、同じ日を繰り返すことを逆手に取り、人生をやり直そうと決める。自由奔放に振舞うタン。そんな矢先に、恋人だったダインが交通事故に遭う。

タンの生活の中でいまだに繰り返されている「10月4日」。そして、この日は恋人のダインが死ぬ日でもあったのだ。謎の少女にこれを告げられたタンは、ダインを死なせまいと固く決意するのだった。

ダインの死を食い止めようと繰り返される10月４日で奮闘するタン。危険が多い都会を離れてみたりセキュリティーが万全な高級ホテルに泊まってみたり、あらゆる方法を試してみるが必ずダインの死は訪れる。謎の少女とダインの死の狭間で悩み苦しみもがくタンなのだった。

家庭では両親とうまくいかず学校でも同級生にバカにされイジメられるダイン。そんな毎日に嫌気が差し“死”を意識し始めた時、謎の少女と対面し自分が10月４日に死ぬ運命だと知る。死を望んでいた彼女にとって、その知らせは怖くもなんともなかったが、そんな時タンと出会い生きる喜びに気付き始めるのだった

“愛が終われば命はそこまで”と少女に告げられたダイン。順調だと思っていたタンとの恋も交際７年にもなると次第に色あせダインは焦りを感じ始める。何とか幸せだった頃を取り戻そうとタンのワガママにも耐えてきたが、もうこれ以上は無理だと薄々気付き始めるのだった。