広島の小さな島に住む老作家・村田省三のもとに、東京から女性編集者・折見とち子が通ってきます。ある日、村田が小説の装丁に燃えるような金魚の魚拓を使うと言いだし、金魚の小さな命を巡って二人の間にさざなみが立ちます。やがて村田は折見の秘密を知ってしまい…。瀬戸内・大崎下島を舞台に、世間から取り残された孤独な老人と時を慈しむように生きる若い女性が心を通わせていく、ちょっと切ない「命」の物語です。[FICT](C)NHK
かつて漫才コンビ「クレイジーボーイズ」として一世をふうびしたものの、今や人気ガタ落ちのピン芸人・恵吾(塚本高史)。仕事がなく家も追い出され、元相方・行(ゆき、小池徹平)の住む足立区の北千住に転がり込むが、プライドの高い恵吾は、行や元ヤンキーの床屋・野町(北村有起哉)、シングルマザー・のばら(比嘉愛未)ら町の人たちとトラブルばかり起こす。しかしその裏では、人知れずあるトラウマを抱えていた…。[FICT](C)NHK
翔太(林遣都)はパリで母の死を知り、故郷の大阪市西成区へ帰ってきた。父・吾郎(吉田鋼太郎)とぶつかりながら翔太は実家の美容院の経営立て直しに店員の遙(川栄李奈)とともに取り組むことになるが、なかなかうまくいかない。翔太は父に対する複雑な思いもあって、客に心をひらくことが苦手になっていたのだ。どうすれば店の経営を軌道に乗せられるか? 翔太の思いついたあるアイデアが店に変化をもたらして…。[FICT](C)NHK
10年前に起きたある事件がきっかけで、故郷・葉山町を飛び出した洸太(宮沢氷魚)。以来、何事にも真剣に向き合えない洸太は、ある日バーで偶然アメリカの老婦人・マリア(ニーナ・ムラーノ)と出会う。「江の島が見えるこの場所に行きたいの」古い写真を見せ、訴えるマリアに強引につきあわされる。洸太はずっと避け続けてきた故郷・葉山町に向かうようになる…。湘南を走る国道134号線を舞台にした心温まるロードムービー。[FICT](C)NHK
脚本家・渡辺あや4年ぶりのテレビドラマ。京都の歴史ある学生寮「近衛寮」は、一見無秩序のようで、私たちが忘れかけている言葉にできない“宝”が詰まっている場所。そこに老朽化による建て替え議論が巻き起こる。新しく建て替えたい大学側と、補修しながら今の建物を残したい寮側。議論は平行線をたどり、ある日両者の間に壁が立った。そして1人の美しい女性が現れる。乱される心と秩序。純粋で不器用な寮生たちの青春物語。[FICT](C)NHK
福岡が生んだ伝説のバンド「シーナ&ロケッツ」。そのボーカル、シーナさんとギターの鮎川誠さん。夫婦でありながら同じロックバンドで、日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けた。シーナさんは3年前に亡くなったが、女性ロッカーのさきがけとして輝いたその精神はいまも息づいている。そんな二人の過ごした1970年代の福岡・北九州を主な舞台に、出会い、そして羽ばたいていく青春時代を描く。[FICT](C)NHK