戦国時代に剣の聖地・鹿島に生まれ、幼少より鹿島中古流の太刀を学び、17歳で武者修行の旅に出て、生涯数多の真剣勝負や合戦に臨み一度も負傷しなかったという伝説的な剣豪・塚原卜伝。波乱万丈の死闘をくぐり抜け、鹿島神宮に千日間こもってついに会得した「一つの太刀」とは。有名ではあるが、いままであまり映像化されたことのない謎に満ちた卜伝の青年期を中心に、その実像に迫る斬新なドラマ。
エピソード1
第1回 鹿島の太刀
1500年代初頭の戦国期、鹿島神宮の神官の家に生まれ、幼いときから鹿島中古流の剣を学んだ塚原新右衛門(堺雅人)は、17歳で回国修行の旅に出る。お供の左門(平岳大)が止めるのも聞かず、盗賊退治で初めて実戦を経験した後、小田原へ。そこで戦国の覇者・伊勢宗瑞(中尾彬)の御前試合に臨み、難敵・牧元鬼(ジャッキー・ウ―)と真剣勝負を行い、牧を倒す。新右衛門は、小田原で宗瑞の家臣に剣を指導した後、京を目指す。
エピソード2
第2回 御前試合
新右衛門(堺雅人)は、左門(平岳大)とともに京に上り、管領代・大内義興(吉見一豊)の家老・平賀丹後守(風間杜夫)の娘・鹿乃(京野ことみ)を助けた縁で、大内家の食客となる。将軍・足利義尹(本田博太郎)の御前試合で、大内義興の政敵である管領・細川高国(安田顕)が抱える海内無双の剣士・大野秀孝(鈴木豊)を倒し、新右衛門の名声が高まる。しかし新右衛門は、大内義興と細川高国の争いに巻き込まれてゆく。
エピソード3
第3回 将軍暗殺
新右衛門(堺雅人)が、御前試合で倒した大野秀孝の弟子に襲われる。鹿乃(京野ことみ)は、新右衛門が真剣勝負を続ければ、負けた側の恨みを買い、命を狙われると心配する。将軍・義尹(本田博太郎)が襲われた。新右衛門は、丹後守(風間杜夫)から、刺客の円珍(辻本一樹)討伐を依頼される。鹿乃は、新右衛門が大内家のために危険な目に遭うのを案じる。新右衛門は、円珍の意表をついた攻撃でけがを負うが、かろうじて倒す。
エピソード4
第4回 一拍子の太刀
船岡山の戦いで大内軍に加わって戦功を上げ、将軍・義尹(本田博太郎)から賞せられた新右衛門(堺雅人)は、細川高国(安田顕)のたくらみで再び御前試合を行う羽目になる。相手は両端に刃の付いたなぎなたを巧みに繰る南永(ダンテ・カーヴァー)。新右衛門は死の恐怖にとらわれる。鹿乃(京野ことみ)は、新右衛門が死ぬようなことがあれば自分も死ぬという。とっさの動きで南永を倒すが、新右衛門の手から血の臭いが消えない。
エピソード5
第5回 最強の敵
新右衛門(堺雅人)は、奥津源三郎(榎木孝明)がかつて無双の剣豪だったと知り、手合わせを願う。しかし奥津は、「もう剣は捨てた」と取り合わない。剣客が立て続けに斬殺され、奥津が犯人と分かる。新右衛門を挑発するため、奥津が仕組んだのだ。奥津を許せない新右衛門が挑むが、奥津は圧倒的に強い。偶然に新右衛門が勝ちを拾うが、奥津は「人の血に染まった身は、無明の闇に沈む。お前も同じ」と言い残して死んでゆく。
エピソード6
第6回 一つの太刀
新右衛門(堺雅人)は、これまで倒してきた者たちの亡霊に悩まされる。心は死の恐怖にとらわれ、神から遠ざかっているのを感じる。家族のように親密だった鹿乃(京野ことみ)や平賀丹後守(風間杜夫)と別れ、鹿島に帰る決意をする。鹿島では、人々が新右衛門の帰りを待ちわびていた。しかし、新右衛門は鹿島神宮に1000日間にわたって籠もる新たな厳しい修業に。満願の日、鹿島の祖神より「一つの太刀」の啓示を受ける。
堺雅人
平岳大
京野ことみ
永島敏行
江波杏子
栗山千明
Kunihisa Ichiyanagi
Yô Tsumoto