昭和初期の帝都・東京府に、吸血鬼を狩る一団の姿があった。そのうちの1人、人間と人狼のハーフの青年・ユーリィは、故郷を吸血鬼に滅ぼされた過去を持つ。静かに復讐心を燃やす彼は、「天狼の匣」という聖櫃を狙う吸血鬼たちとの死闘に身を投じる。
エピソード1
蘇えりし者、夜に嗤う
静かな上海の空に輝く満月。その光を縫うように、1人の青年・ユーリィが歩いていた。仲間たちと合流し、群れとなった彼らが目指すのは胡乱な館。そこで催されている宴を饗しているのは、吸血鬼・バンパイアだった。
エピソード2
妄執する黄色い華
手負いのユーリィは華田という名の研究者に助けられ、傷が癒えるまで彼の邸宅にとどまることになった。華田の娘・咲との穏やかな時間は、ユーリィに戦いを忘れさせたが、平和な時は長くは続かなかった。
エピソード3
とけないゆき
華田親子の一件をきっかけに、ユーリィは故郷のドッグヴィル村で暮らしていた当時を思い出していた。狩りをしながら穏やかな生活を送っていたユーリィだが、そこへシリウスの匣を狙う吸血鬼が襲来したのだ。
エピソード4
謀略の蟻
仲間たちと触れあったユーリィは、こわばっていた胸のうちが少しほぐれた。だが、ウィラードよりあぶり出された闇の気配が、再び彼を突き動かす。ユーリィは、列車でアルマ商会が関与した新兵器の演習先へ向かう。
エピソード5
荒ぶる鉄棺
死んだと思っていた兄・ミハイルと出会ったユーリィは、狩人と吸血鬼の宿命、すなわち互いが敵同士になるという非情な宣告に言葉を失う。同じ頃、アルマ商会から資金援助を絶たれた百虎党が報復のため列車を襲う。
エピソード6
マネシツグミの警笛
ミハイルは去り際に「シリウスの匣」と言った。ウィラードから「匣を使えば、復讐以外の生き方もあるかもしれない」と告げられたユーリィはためらうが、彼がその答えを得る前に吸血鬼たちは行動を開始していた。
上村祐翔
櫻井孝宏
堀内賢雄
森なな子
小林裕介
武内駿輔
安藤真裕