じんわりと怖くなる、現役拝み屋の怪談実話、始まりの章。 東北地方の片隅で拝み屋を営む郷内心瞳のもとには、日々様々な相談と奇妙な体験が寄せられる。ある依頼人女性の車には、あり得ないものが乗っている。また、人を殺めた過去を持つ相談者の顔には、あるものが浮かんでいる。郷内にだけは見える怪異!
恐怖が増す怪談実話第二章。悪夢を予見させる異能力者が登場! 手元にある古いビデオテープに全く身に覚えのない自分の映像が映っていた男性、危害を与えるほどの特殊な声を発することにより人の霊力を試す異能力者の若者、肝試しで訪れた廃屋で本物の恐怖に出くわした学生たち。三編に及ぶこの世の怪を郷内が語る!
恐怖の連鎖はここから始まった!災いの発端が語られる第三章。 庭先で古風な花嫁の姿を見た妊婦は、予期せぬ不幸に見舞われる。郷内が真夜中に受けた電話は、この世からのものではない。ある相談者は、日ごと母親の霊に怯えている。それぞれの怪異は後々の災厄に繋がっていく。郷内が巻き込まれる、あまりに異形な怪異!
先輩拝み屋を訪ねる郷内。そこで耳にする、新たな怪異の始まり! ある定食屋に訪れた男は、店の主人に息子の悲惨な未来を幻視させる。ある夜、ラーメン屋に駆け込んで来た水着の女性二人組は、しきりに寒い寒いと訴えながらラーメンをすすり、その後忽然と消えた。郷内の先輩拝み屋も登場し、さらにヒートアップする怪異譚!
奇怪な過去を語る若い母親・千草。郷内は嫌な予感に苛まれる! 肝試しに廃墟を訪れた女子高生の一人が、そこにいるはずがない入院中の姉の姿を見かける。数年後その姉が偶然、廃墟の跡地に建てられたビルで働き始め・・・。以前母親の霊が祟ると相談に来た若い母親・高鳥千草。千草の過去から繋がる災厄の始まりが語られる!
高鳥千草の話を理解できない郷内。そこには複雑に絡む因縁が! 千草を祟る母親は、あるものを狙って来る。彼女が“母様”と呼ぶそれは、女の生首だと言う。引っ越した部屋で何かの気配におびえる女性はありえないものを見る。自宅で突然異形の看護師の霊を見た男性は高熱で倒れる。そして郷内自身を更なる怪異が襲う!