昭和57年の夏。高校3年生・眞澄 (美山加恋) は不安を胸に抱えながら、産婦人科を訪ねる。稲垣 (西村和彦) 医師の診断の結果、眞澄は予想通りに妊娠を告げられ、看護婦の三上 (大河内奈々子) や野島 (小沢真珠) も高校生の眞澄のことを思い、心配顔に。眞澄は大学生の彼の子を宿していた。彼の就職も決まっていたため、結婚の約束をしていたのだが、その彼は交通事故で亡くなってしまった。稲垣から、すでに妊娠6カ月目に入っているため中絶できないと言われ、眞澄は途方に暮れるばかりだった。眞澄の母は女優・萌子 (山口いづみ) だが、父親は誰か聞かされておらず、眞澄が萌子の娘だということ自体、世間に公表していなかった。萌子の両親のもとで暮らす眞澄は、誰にも妊娠のことを相談できず…。