五代十国時代。姽嫿城には則天武后 (そくてんぶこう) の隠密機関として発足した後、“紅衣の刺客”の名で世間から恐れられるようになった女たちの暗殺組織があった。そして今、燕 (えん) 家を虐殺した梁の武官・黄勇 (こうゆう) がその標的となり、美しい刺客・流光 (りゅうこう) によって一瞬にして命を奪われる。この一部始終を偶然、妓楼に売られた貧しい娘・蘇七雪 (そしちせつ) が目撃し…。
姽嫿城で目覚めた蘇七雪 (そしちせつ) は晩媚 (ばんび) という新しい名を与えられ、美貌と知恵で暗殺を行う刺客“地殺”を目指して訓練を始めることになる。だが、“地殺”に選ばれるのは一人だけで、落伍者には命の保証などない悲惨な運命が待ち受けていた。そんな中、晩媚は姽嫿城で最初に出会った男性・長安 (ちょうあん) を“影”と呼ばれる自分の護衛に選ぶが…。
“地殺”を目指す晩媚 (ばんび) は長安 (ちょうあん) から琴棋書画を習い人心を読む術を学ぶ。だが、彼女は城主の姹蘿 (たら) から贈られた頬紅の毒に侵され、水に入ると目が見えない体になっていた。それに気づいた長安は彼女に聴力を鋭敏にする薬を与え、水中でも音を頼りに行動できるよう訓練する。こうして迎えた“地殺”の試験で晩媚は水に飛びこむと…。
“地殺”の最終候補に残ったのは姹蘿 (たら) が贔屓にする晩香 (ばんこう) と、寧王・李嗣源 (りしげん) が目をかける晩媚 (ばんび) だった。そして、二人は李嗣源に仕える“絶殺”の月影 (げつえい) から名医・沈墨 (しんぼく) を暗殺し挂剣草を奪う最初の任務を言い渡される。だが、晩媚は沈墨が毒に侵された長安 (ちょうあん) を治療しようとする姿を見て殺すのをためらい、挂剣草を奪っただけで逃走し…。
暗殺に失敗したものの挂剣草を手に入れた晩媚 (ばんび) は李嗣源 (りしげん) の取りなしにより姹蘿 (たら) からの罰を免れる。だが、毒に侵された長安 (ちょうあん) に解毒剤を与えることは許されなかった。そこで晩媚は自分の命と引き換えに長安を救ってほしいと李嗣源に直訴する。そんな彼女の情け深さに心動かされた李嗣源は長安を救う代わりに彼女にある難題を与え…。
“絶殺”の流光 (りゅうこう) に仕えていた裏切り者の“影”が成敗され、新しい“影”が腕比べによって選出されることになる。長安 (ちょうあん) もこの腕比べに参加したと知った晩媚 (ばんび) は悲しくなるが、見事に勝ち抜いた長安の願いは流光の“影”になることではなく、晩媚に挽回の機会を与えてもらうことだった。結果、晩媚は豪商・韓修 (かんしゅう) の暗殺を命じられ…。
李一桐
Su Qi Xue / Wan Mei
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