1999年11月、名古屋市のアパートで刃物で刺されて殺害されているのが見つかったのは当時32歳の主婦高羽奈美子さん。あろうことか犯行は2歳の長男が座るテーブルの目の前で行われた。現場には犯人の血液や靴痕、逃走する女の目撃証言もあることから「最も解決が近い未解決事件」と言われたが、25年もの間犯人の特定にすら至っていない。何が事件の解決を阻んでいるのか。記者は夫の悟さんのもとを訪ね、犯行現場のアパートを案内してもらう。そこで、彼の口から明かされたのは事件当日の奈美子さんの不可解な行動や、犯人が持ち込んだとみられる乳酸飲料のパックなど、事件解決の鍵になり得るいくつかの謎。女は何者なのか？犯行動機は？捜査のプロとともに事件の謎を考察する。

「私にとって人生のプラン？そんなものはありませんね」SNSの動画でそううそぶく男。2022年6月、大分県別府市で大学生2人がひき逃げされ、死傷した事件で指名手配され（★2025年6月、ひき逃げの手配容疑に殺人と殺人未遂が追加された）異例の800万円の懸賞金がかけられている八田與一容疑者（当時25歳）だ。別府市を訪れた記者は、死亡した男性と一緒にバイクに乗っていてけがを負った友人に話を聞くことができた。男性が明かしたのは、八田容疑者が明らかに2人をひくためにスピードを上げて突っ込んできた時の一部始終。そして、その前兆となったある出来事だった。現場から素足で逃走する様子が防犯カメラに映っている八田容疑者だが、その後目撃証言は途絶えた。数々の指名手配犯を追い詰めてきた元捜査一課の刑事が推理する八田容疑者の行き先は「大阪」そして、リゾート地。SNSで顔が知れ渡った八田容疑者がなぜ通報されること無く逃げのびているのか。見えない指名手配犯の謎を解く鍵に迫る。 ＊本編では遺族らが時効が最長で7年の道交法違反（ひき逃げ）ではなく、時効が無い殺人容疑で手配するよう求める活動を紹介しているが、本編取材以降の2025年6月、大分県警は殺意を持って故意に追突したとして、新たに殺人と殺人未遂でも逮捕状を取り手配容疑に加えた。