マルコのお母さんは、貧しい人たちの病院を経営するお父さんを経済的に助けようと、イタリアからアルゼンチンへと出稼ぎに行きました。一年後、病気になったという手紙が来てから連絡が途絶えてしまったので、マルコはお父さんを説得して一人でアルゼンチンまで旅にでます。ペッピーノ一座や旅先で知り合った人に助けられながら、マルコは多くの苦難を乗り越えていきます・・・。
エピソード1
いかないでおかあさん
イタリアのジェノバに住む9才の少年マルコは、日曜日の朝、家族で出掛けるピクニックに心弾ませる。だが、それが遠いアルゼンチンへと出稼ぎに行く母親アンナとの最後のひと時である事を、マルコはまだ知らなかった・・・。
エピソード2
ジェノバの少年マルコ
母の旅立ちから、はや1年が経っていた。今日は、鉄道学校へ行っているマルコの兄、トニオが久し振りに帰ってくる日だ。船会社のジーナおばさんから、母から送られた手紙を受け取るマルコ。マルコは、手紙を配達する仕事を引き受ける事を思い立つ…。
エピソード3
日曜日の港町
マルコは、ジーナおばさんから、急ぎの手紙の配達を頼まれる。今日は皆で海水浴の予定だったが、急げば午前中に終わると、マルコは初仕事に駆け出した。午後を回ってようやく戻ったマルコ。ようやく、マルコの楽しい1日が始まる…。
エピソード4
おとうさんなんか大きらい
マルコは早く一人前の仕事をして、母が家に帰れる事に役立ちたかった。だが父は、いつも自分を子供扱いして話を聞いてくれない。ある時、同級生のエミリオが、病で倒れている母親に替わって家計を助けるため、学校をさぼって働いていた事を知る。
エピソード5
なかよしエミリオ
マルコはエミリオに、瓶洗いのジロッティさんを紹介してもらい、学校が終わった後、瓶洗いの仕事を始める。ある日父ピエトロが、世界地図を買ってきた。思わぬ贈り物に喜ぶマルコ。それは父と子の想いが久し振りに触れ合ったひと時であった…。
エピソード6
マルコの月給日
母が不幸に見舞われる夢を見たマルコ。夜明け前、入港する定期船の汽笛を聞いたマルコは港へ走る。ところが、定期船の船荷に母からの手紙は無い。マルコは母の身を案じる。瓶洗いの給料がでた日、マルコの家の引っ越しが決まった。
松尾佳子
高畑勲
エドモンド・デ・アミーチス