4699年3月、密航に継ぐ密航を重ねて宇宙都市キングクーロンへやってきた少年ラッキー・ラック。ラッキーの目的は、宇宙でもっとも有名な鯨捕りであるエイハブ船長に会うことであった。羽振りの良い武器商人の跡をつけ、何とかエイハブを捜し出したラッキー。だが、鯨捕りになりたい…などと思わず言ってしまったため、テストを受けることになってしまう。
テストに合格したラッキーは、無事エイハブ鯨捕りカンパニーの一員となった。教育係となったアトレに紹介された個性豊かな鯨捕りの面々に圧倒されてしまうラッキー。そして先日の武器商人の依頼に応える為、エイハブ・グループは漂流宇宙船、通称”鯨”を狩る鯨捕りに出漁する。普通は数十人で活動する危険な漁を、グループの鯨捕りたちはわずか8人でこなしてしまうのだった。
鯨捕りの最中、グループが見つけたのは宇宙葬にされたと思しき棺桶であった。だが、キングクーロンへ連れて帰られたホトケさんが、いきなり目を開けて暴れ出した! 彼は人間ではなくアンドロイドだったのだ。デュウという名前以外はすべての記憶を失ってしまったアンドロイドに、エイハブは執着する。なんとデュウをグループの一員として迎えようというのだ…。
長期戦の漁を終えたグループは、ナンタケット星雲でもっとも美しいと言われる惑星ラズ・エンジェルで休息していた。だが、他人の獲物を横取りしようという卑怯者バンキッズに、ラッキーが捕まってしまう。ムッツとデュウが乗り込み、ラッキーは救われたものの、デュウの言葉からラッキーが女の子であることが明らかになってしまう。ラッキーはついに自分の本当の目的を語りだす。
カシミール座第7銀河系に位置する惑星モアド…、そこがラッキーこと、サチコ・トキサダの生まれ育った星であった。だが、モアドは立ち退き要求を突き付ける連邦政府と独立運動が激しく争っていたのだ。連邦政府の切り札である超戦艦・白鯨。ラッキーの願いは、エイハブに白鯨を狩ってもらうことだった。意外にも、エイハブには白鯨と深い因縁が存在した。そしてデュウにも…。
若いころに叩きのめされた恐怖を乗り越え、エイハブは白鯨に立ち向かう決意を固めた。エイハブについて行く事を決意する鯨捕りたち。だが、モアド行きの準備を進めていた時、キングクーロンで連邦警察の一斉手入れが開始された。執念深く恨みを燃やすホワイトハット刑事に逮捕されてしまうエイハブ。鯨捕りたちはエイハブ奪回とキングクーロン脱出を同時に決行する…。