関東大砂漠――。数百年前に滅びた文明の遺跡が、墓標のように立っている死の砂漠――。昼間の気温は摂氏50度を超え、夜は氷点下を割る過酷な場所――。「砂ぼうず」は、ここ砂漠の便利屋である。言わば、砂漠で生きるプロフェッショナルだ。今日もまた、人々の私利私欲のために金で雇われる。この砂漠じゃ“世の為、人の為”なんてことはどうでもよい。己の欲望を実現できる“力”こそが美しい。ハズだった……。
エピソード1
妖怪と、ボイン
関東大砂漠。数百年前に滅びた文明の廃墟では、今日も弱肉強食の争いが繰り広げられていた。その男、人呼んで“砂ぼうず”。便利屋として、自らの倫理と損得勘定で生きるヤツの今回のターゲットは、盗賊・蛙(かわず)一家。まずは、子分の三人を手段を選ばずノック・アウト。砂漠に倒れた美女(巨乳)を救い、目指すアジトへ向かったまでは良かったが、そこには怒り心頭に発した蛙の親分・蛙誠が、手ぐすねひいて待っていた!
エピソード2
砂と、雨
便利屋の同業者、雨蜘蛛(あまぐも)。噂には聞いていたが、砂漠ですれ違った瞬間、砂ぼうずは察知する。目障りなヤツだ。初対面は無難にやり過ごしたが、皮肉な再会は間もなくやってきた。仕事の口入れをする組合・無限屋から得た新たな依頼、それは借金の取り立て。さっそく集金に向かったものの、訪問先はみすぼらしい小屋に住む老人。しかも、そこには別口の取り立てでやってきた雨蜘蛛の姿が! どーする? 砂ぼうず〜。
エピソード3
戦車と、マシンガン
砂ぼうずこと、水野灌太。便利屋稼業での女がらみの失敗から、満足ゆく装備もゲットできずに落ち込む夜。そんな彼の隠れ家を突如訪れたのは、見覚えのあるボイン、朝霧純子。蛙(かわず)一家を敵に回す仕事で、まんまと罠にはめてくれた女狐である。が、彼女の口から出たのは仕事の依頼。しかも、破格の報酬額。借金生活からの脱出目指して引き受けたところ、ナント、その先には、あまりにもやばすぎる相手が出現!
エピソード4
狙撃と、足音
朝霧純子から依頼された仕事の報酬で、久々にうるおったフトコロ。新しい装備を購入、メンテナンスも万全、喜び勇んで自慢の狙撃銃の試射を始めようとしたその瞬間、はるか向こうのビルの屋上から銃弾が飛んできた! 犯人は砂ぼうずの実力を試そうとする“陽炎の狙撃者”こと、大沼二郎。危うく命びろいしたものの、新品の銃を破壊された怒りは収まらない。砂漠のサバイバル戦、神出鬼没、大沼との駆け引きのスタートだ。
エピソード5
井戸と、罠
水は富をもたらす。今は干からびた貧しい開拓村でも、掘り進めている井戸次第では栄華も夢ではない。先を見越して、用心棒として雇われた砂ぼうず。質素倹約に努める村人を尻目に、水をガブ飲み、オネーチャンは周囲にはべらすとやりたい放題。だが、おべっかを使う青年一人を子分格にぜいたくを尽くすうち、さすがに村人の怒りが沸点に達してきた。村の美女・毬藻鞠子は青年団とともに、砂ぼうずへ不意打ちをかける。
エピソード6
ロケットと、放浪
井戸から水の湧き出た開拓村。だが、村人たちの歓喜とともに盗賊集団・江戸川組がやってきた。窮地に立った砂ぼうずは、何を血迷ったか井戸を台無しにする爆破物を設置、敵に撤退を促す策へ出る。約束が違うと怒る村人たち。ムフフな密約を守らないと主張する美女・毬藻鞠子。結局、江戸川組と対決することになった砂ぼうずは、白骨都市でワイヤーを駆使しながら、ロケットを背負った相手と激烈な空中戦を展開する羽目に。
斎藤千和
コール・ブラウン
伊丸岡篤
斉藤次郎
かわのをとや
鈴木千尋
高戸靖広
小谷朋子
若本規夫
小谷嘉一
神谷浩史