京都の老舗和菓子店・扇屋一心堂の娘・京子は、茶道界の重鎮・松坂太兵衛の息子との結納の席から逃げ出し、店の花形職人・禄太郎と駆け落ちして、叔母がいる奈良・明日香村で娘のあすかが生まれます。10年が過ぎ、祖母の志乃は傾いた一心堂を立て直すため、京子と禄太郎に店へ戻るよう訴えます。志乃は病気が進行していて手遅れでした。京子の兄・玉治郎は、余命が少ない志乃のために京子と禄太郎の結婚式を挙げます。[FICT](C)NHK
あすかは高校を卒業し、和菓子職人を目指して父の禄太郎に弟子入りします。禄太郎から「一生一品」という、一生かけてもずっと残る一品の菓子を作るよう教えられ、厳しい修行に耐え抜きます。3年が過ぎ、ひととおりの修行を終えると、新しい和菓子を提案して禄太郎にしかられますが、伯父の玉治郎に励まされてフルーツ羽二重を作って店に出します。大人気になりますが、まもなく客足は引き、なじみ客の信用を失います。[FICT](C)NHK
茶道界の重鎮・松坂太兵衛が茶会の和菓子職人にあすかを指名します。あすかの腕が認められて扇屋一心堂はのれん会の除名を免れ、20年ぶりに松坂家への出入りを許されます。職人としてのあすかの名前は高まり、禄太郎は経験の浅いあすかを心配しますが、店を去ることにします。玉治郎は一心堂の当主になり、新作和菓子の工場生産を始めて爆発的に売れます。しかし、あすかには京菓子職人として足りないものがありました。[FICT](C)NHK
扇屋一心堂は創業288年ののれんを下ろし、家族も職人たちもばらばらになります。あすかは俊作と結婚して、明日香村で娘のいつかを生みます。それから10年、あすかは一心堂の再興のため、菓子作りを始めます。みんな、ぎりぎりの生活でしたが、あすかの元に集まります。かつて住んでいた家で一心堂を再開するため、新月と和菓子勝負になります。あすかは一生一品の菓子作りに挑みますが、手を負傷し、禄太郎に助けを求めます。[FICT](C)NHK