大場十一は外交官の父・大場鉄也に勘当された身で、今は山岳写真家・稲葉勇作のアシスタントになり、自由気ままに一人で暮らしている。ところがある日、鉄也がケニンゴ国の大使に任命され日本を離れることになった。鉄也は自邸を友人の栗山信に譲ることに決めるのだが...。
栗山家の二階に間借りすることになった十一をどうにか追い出そうと、次女の夏代は50万円を渡すのと引き換えに、十一に出ていくように迫るが断られてしまう。逆に、十一はトランプの勝負で夏代が自分に勝てば出ていくと言い、夏代は十一と勝負をするが...。
勇作の所へ写真展の開催費用を催促しに借金取りが現れた。勇作は明日返すことにして借金取りを追い返すが、返すあてはなく困り果てる。みかねた十一は、勇作のために金を工面しようとするがうまくいかず、結局、父親が残していった骨董品を売りさばき何とか金を工面する。
長女の春子が栗山家に同居し始めたので、四女の冬子、五女の阿万里は、十一の隣の部屋に移った。ある晩十一は、寝ぼけて十一の部屋で寝てしまった阿万里を戻そうと隣の部屋に入るが、冬子に痴漢扱いされ大騒ぎとなってしまう。
栗山信は、大場鉄也から屋敷を安く手に入れた件で、会社から汚職の疑いをかけられ意気消沈してしまう。みかねた十一は父のいるケニンゴに電話し、母の邦子に信が疑われていることを話す。その後、鉄也が信の会社の社長に電話したことにより、信は疑いが晴れ元気を取り戻す。
十一は、神谷編集長に週刊誌の仕事のギャラアップをお願いするが、今のギャラで満足しないのなら、いくらでも代りはいるから辞めてもらってもいいとまで言われてしまう。一方、その週刊誌のモデル選びをしていた勇作は、その中に紛れ込んでいた夏代の写真を見て...。