大啓国で太医･顧存続 (こそんしょく) が高貴妃 (こうきひ) に安産の薬と偽り毒を与えた罪に問われ、顧 (こ) 家は悲惨な運命を辿る。その後、高貴妃が産んだ唯一の嫡子･栄 (えい) 王は病弱で、やがて世継ぎは宗室から選ばれることになる。そんな頃、蘇州では周 (しゅう) 家三の方の子息･周悦 (しゅうえつ) が身寄りのない沈魚 (しんぎょ) と婚礼を挙げる。その様子を密かに窺っていたのは景 (けい) 王･斉璋 (せいしょう) で…。

周 (しゅう) 侯夫人の娘･周依惠 (しゅういけい) の嫌がらせにやり返し、大奥方から罰を受けた沈魚 (しんぎょ)。これを不満に思う彼女は斉璋 (せいしょう) の馬に乗って屋敷から逃走、すっかり荒れ果てた顧 (こ) 家の屋敷を見ると中へ入っていく。沈魚は幼い頃の記憶がないふりをしていたが、実は顧存続 (こそんしょく) の遺児であることを隠していたのだ。そんな沈魚を見つけて声をかけた斉璋は…。

斉璋 (せいしょう) に命じられて周悦 (しゅうえつ) の部屋から鍵を盗み出すことになった沈魚 (しんぎょ)。周悦に見つかり事情を白状するはめになるが、思いがけず周悦が協力的だったことで彼に鍵を渡すことができる。すると、斉璋はその鍵を使ってある荒れ果てた部屋へと忍び込む。そこは彼の失踪した母･周悠 (しゅうゆう) の部屋だった。その後、皇帝･斉尊恕 (せいそんしょ) に拝謁した斉璋は…。

沈魚 (しんぎょ) は周悦 (しゅうえつ) の力を借りて刑部で掌固の職を得る。そこでこっそり古い記録を調べながら周悦の事件捜査も手伝い始める。そんな中、斉璋 (せいしょう) に頼みごとをするために常泰楼を訪れた沈魚は一番人気の芸妓･弦歌 (げんか) が生き別れの従妹･顧楽 (こらく) だと気づいて涙の再会を果たす。また、斉璋を連れて川に魚獲りに行くと二人だけの楽しい時間を過ごし…。

一芝居打って仮病を使った悪党を自白させる沈魚 (しんぎょ) と周悦 (しゅうえつ) の計画が成功して事件は一件落着。一方、自分だけ蚊帳の外だったと知った斉璋 (せいしょう) はへそを曲げる。その後、修築が済んだ景王府で高貴妃 (こうきひ) が主催する花見の宴が開かれる。これを高貴妃に近づく好機と考えた沈魚は一計を案じ彼女の汁物に一服盛るが、事態は予想外の展開となり…。