これは地獄のお話。戦後の人口爆発、悪霊の凶暴化、地獄に亡者があふれかえった今日、人手不足に喘ぐ地獄は前代未聞の混乱を極めていた。そんな中、あたふたする閻魔大王に代わって、さまざまな問題の後始末をする陰の傑物が。彼の名は閻魔大王の第一補佐官・鬼灯。亡者から仕事をサボる閻魔大王まで容赦なく呵責する鬼灯の、忙しくも案外楽しげな地獄の毎日が今ここに登場!
エピソード1
地獄大一番/地獄不思議発見
閻魔殿の法廷に、閻魔大王の指示を求めて押し寄せる獄卒達。不喜処地獄の人材不足、阿鼻地獄の川の氾濫、黒縄地獄は財政破綻寸前。加えて天国からの人員派遣要請と、閻魔大王はパンク寸前。困った閻魔大王は、いくつかの問題を不喜処地獄で視察中の第一補佐官・鬼灯に回す事に。それを聞き、何でもかんでも私に回してくるとボヤく鬼灯の元に、さらなる問題がやって来た! 【地獄不思議発見】 忙しさに追われて、旅行どころか休日もろくに取れない鬼灯。趣味の金魚草の世話すら昼休みにするしかない。そんなある日の夕食どき。閻魔殿の食堂で、激務の合間の息抜きとばかりに現世の番組を見ながら夕食をとる鬼灯。シーラカンス丼を手にした閻魔大王もやってきて、二人でTVに映るオーストラリアの風景を見ながら話し始めるが・・・
エピソード2
鬼とパンツとカニ/地獄の沙汰とあれやこれ
現世でもよくとりあげられる河川のゴミ問題。地獄の三途之川も例外ではなく、河原はゴミだらけ。特に多いのが、三途之川の渡し賃としてお棺に入れられた六文銭、メガネや時計、生前の嗜好品なんかもそこかしこに落ちている。そんなゴミの掃除を命じられた新人獄卒の唐瓜と茄子。はじめは真面目にやっていたが、飽きっぽい茄子が突然ある歌を歌い出す! 【地獄の沙汰とあれやこれ】 EU地獄の王、サタンが日本にやってきた。閻魔大王に手土産を渡しながら、愛想よくふるまうサタン。その心中では、いずれ東洋も傘下に収めてやろうという野望が渦巻いていた。鬼灯に案内され地獄を巡るサタン。気味の悪い声で泣く謎の動植物、上司を見殺しにしようとする部下。激しいカルチャーショックがサタンに襲い掛かる!
エピソード3
白澤/いかにして彼らの確執は生まれたか
「白澤」先輩に渡す結婚祝いの相談をしようと、鬼灯に会いに来たシロ。鬼灯が休みと聞いてがっかりする。もうお昼だし起こして良いと思うけど、と閻魔大王に言われて、一緒に来ていた柿助・ルリオと起こしに行く事に。ところが閻魔大王は鬼灯の寝起きの悪さをひとしきり語って三匹を引きとめるが…。「いかにして彼らの確執は生まれたか」鬼灯のハンコを貰いに閻魔庁の鬼灯の執務室を訪れていた桃太郎。何気なく、鬼灯と白澤が似ていると口にした瞬間、この一言にキレた鬼灯の無言の裏拳が背後の柱に炸裂する。どこからともなく現れた閻魔大王が、千年前のある出来事を機に、いかにして鬼灯と白澤の確執が生まれたかを語りだす!
エピソード4
美男にもいろいろある/かちかぢごく
「美男にもいろいろある」風呂敷包みを手にして、どこかへと向かう様子の鬼灯、駅前で自分の尻尾を追いかていたシロに会う。シロも一緒に連れて行くことにした鬼灯、約束の時間が近いのか時計を気にして地獄タクシー乗り場へと向かう。するとそこには、現世のタクシー強盗の話しで盛り上がる、地獄のタクシー・朧車達の姿があった。「かちかぢごく」針山の上に立つ二つの影。獄卒達の仕事ぶりを見下ろした鬼灯、鼻をほじりながら亡者を呵責する新人獄卒の姿に、正直見ていられないと嘆く。この状況をどうするか、隣の影に意見を求めると…。それから数日後、新人獄卒達のゆるんだ根性を叩き直すため再研修が行われることに…。
エピソード5
龍虎の二重奏/精神的運動会
「龍虎の二重奏」桃源郷にある漢方薬局、極楽満月。そこでは白澤が桃太郎を前に、女子に大人気となる秘訣を話しながら薬膳鍋を作っていた。同じころ、鬼灯が簡法と功科について説明しながら、シロ達と天罰鍋を作っていた。亡者や針口虫を煮込むなか、一つ大事な材料が足りないことに気付く鬼灯。その材料を持つという地獄の門番に会うため、地獄の門へと向かった一行の前に現れたのは!?「精神的運動会」地獄中の獄卒達が集まり賑わう広場の一角。いつも通りの茄子と、いつもと違って緊張気味の唐瓜。お香をはじめとする女獄卒達。集合の合図を告げる花火が鳴り響くと、閻魔大王がおごそかに「獄卒大運動会」の始まりを宣言する!
エピソード6
地獄アイドル ピーチ・マキ/右腕のブルース
「地獄アイドル ピーチ・マキ」いつもの調子でやってきた白澤は桃源郷の仙桃農園での「仙桃キャンペーン」のグラビア撮影を終えた地獄アイドル、ピーチ・マキに仙桃を渡しながらマキの手を握ると口説きだす。清純派で売るマキのスキャンダルを狙って、ゴシップ記者のカメラのシャッターが今切られる!「右腕のブルース」EU地獄から、サタン王の右腕が日本地獄に到着した。彼の名は、蠅の王と書いてベルゼブブ。高級官僚にも関わらず、一般人と同じ対応をされ屈辱に震えていた。しかも地獄飛行場の危険物検査機を通り抜けることも出来ず、いぶかしむ鬼灯に、胃液が毒物だと申告すると、バケツに全部吐けとまで言われてしまい…。
安元洋貴
小西克幸
喜多村英梨
種﨑敦美
平川大輔
長嶝高士
小林由美子
後藤ヒロキ
松山鷹志
鏑木ひろ