AntiReset

学生をかばって肩を脱臼した褚一平（チュー・イーピン）は、叔父の衛恒（ウェイ・ホン）から身の回りのサポート役として、半ば強引に開発中のAI機器を送りつけられる。翌日自宅に届けられた試作品は、人間と見まごうばかりの高性能ロボットだった。

ホームヘルパーの任務に就いたAIの恒９（ホンジウ）は、褚一平の度肝を抜く方法で契約を交わし主従関係を結ぶ。甲斐甲斐しく家事やサポートをこなす恒9に、褚一平は思いがけず遠い記憶が呼び起こされ、心が波立つのを感じていた。

好奇心旺盛な恒9と暮らすうち、褚一平に新たな気づきが生まれる。一方、干渉を嫌う褚一平が恒9を返品してこないことを意外に思った衛恒は、様子を見に家を訪ねる。衛恒から特殊機能を仄めかされた褚一平はあらぬ妄想をしてしまい……。

褚一平は、自分の不在時に寂しそうにしていた恒9を見かねて大学に連れていく。学生たちの誰より真剣に講義を聞き、歴史学を語る恒9に胸が温かくなる褚一平。恒9にもっと教えてあげたくなり、いたずら心で恋愛シミュレーションをすると……。

恒9を失うことを恐れ始めた褚一平は、距離を置こうと自制する。しかし、恒9を物扱いする衛恒に思わず声を荒げてしまい、恒9を心の拠りどころとしていた自分に改めて気づく。動揺する褚一平は恒9に捨て鉢なキスをして……。