Be My Princess ～太傅のプリンセス～

冷淡で仕事にしか興味がなく“演技王”と称される俳優の穆廷州は時代劇「偉大なる首輔」の撮影を控えていた。役に没頭するあまり、自分の相手役となる明華公主を夢に見て、バス停で見かけた漢服姿の明薇を明華公主と重ねる。そして偶然にも商談で訪れたホテルで通訳として同行した明薇と出くわすのだった。ほどなくして漢服モデルと通訳を兼業していた明薇に「偉大なる首輔」主演女優のオーディションの誘いが来て…。

「偉大なる首輔」のクランクイン前夜、穆廷州は明薇に、演技で実力を証明できなければ明華公主役を降板させると告げる。撮影当日、穆廷州との最初の共演シーンで明薇は緊張からNGを連発。監督の怒りを買ってしまう。公主の夫役の陳璋は落ち込む明薇を食事に誘い、優しく慰めるのだった。その夜、明薇は穆廷州の部屋を訪れ、自ら公主役を降りると告げる。これまで冷淡だった穆廷州だが、なぜか明薇を引きとめ、ある提案をする。

元恋人の程耀から「偉大なる首輔」に出資を決めた理由を聞いた明薇は眠れぬ夜を過ごし、複雑な思いを抱えたまま翌日の撮影に臨む。だが思うように演技ができず再び監督から厳しいダメ出しを受ける。落ち込んだ様子の明薇の姿に穆廷州は機転を利かせ、撮影スケジュールの変更を申し出る。急遽空き時間ができた明薇はある決心を胸に程耀に会いに行くのだった。その夜、一人レストランにいた明薇の元に廷州と肖照が偶然現れ…。

「偉大なる首輔」の撮影も終盤に入り、いよいよ穆廷州扮する穆昀と、明薇扮する明華公主はキスシーン当日を迎えた。ドラマ初キスとなる穆廷州は朝から落ち着かず、明薇は一発オーケーを心に誓うのだった。果たして2人のキスシーンは成功するのか? 一方、クランクアップも迎えないうちに、オーディションの時から明薇に特別なものを感じていた沈素が明薇のもとを訪れ、突如東影グループとの契約話を持ちかけるのだった。

無事にクランクアップを迎えた「偉大なる首輔」。打ち上げの席で明薇は穆廷州の様子に違和感を覚え、役が抜けないのかと疑念を抱く。撮影終了後、穆廷州は自宅にこもり、穆昀役の思い出に浸って日々を過ごすように。気持ちを切り替えるよう肖照に促されるが、耳を貸さない。一方、明薇は妹の明橋と久しぶりの再会を楽しんでいた。明橋から穆廷州への好意を指摘されるが、あくまで共演者として尊敬しているだけだと否定する。

穆廷州の事故後、病院に駆けつけた明薇は彼の無事な姿を見てホッとしたのもつかの間、目の前で跪く穆廷州に驚がくする。彼は穆廷州の頃の記憶を全て失っていたのだ。自分が穆太傅だと信じて疑わない穆廷州は周囲の人に激しく抵抗を続けたため、その症状を緩和させるための治療法として明薇に白羽の矢が立った。一度は断った明薇だが、穆廷州が事故前に作成していた明薇の演技記録を見て感動し、彼の助けになろうと決心する。