失業したばかりのトラヴィスに一件の求人広告が目に留まる。 14日間の実験に参加して日給 1000ドルの高額報酬。“きわめて安全な環境で行なわれ、危険はない。ただし、人権を侵害する可能性がある”という。 実験は単純なものだった。被験者たちは看守役と囚人役に分けられ、模擬刑務所で24時間それぞれの役割で振る舞う。監視カメラだけが彼らの様子を観察し、暴力行為があれば実験は即中止となり報酬は支払われない。トラヴィスは囚人役を割り振られる。彼と親しくなった誠実そうな男バリスは看守側に回った。 かくして実験はスタート。始まりはただの役割に過ぎなかったが、2日目には崩壊。常識者であるはずの被験者たちが変化し、閉ざされた場所で極限状態に置かれていく。次第にエスカレートするトラヴィスとバリスの対立。多数の監視カメラが見守る中、理性の奥底にひそむ狂気が目覚め始め、誰もが予想していなかった事件が起きる・・・。