エクソシスト

聖アンソニー教会の若き神父トマスは、彼の教会へ通う信者で2人の娘を持つ母アンジェラから、とある悩みを打ち明けられる。それは家に悪霊がいて、娘のキャサリンに取り憑こうとしているという内容だった。アンジェラの話を信じられないトマスだったが、ある夜、悪霊が取り憑いた少年を救おうと戦うマーカスという神父の夢を見る…。

ケイシーに取り憑いた悪魔の姿を垣間見たトマス神父は、補佐司教であるイーガンに悪魔祓いの許可を求めるものの認められず、成す術もないままでいた。行動を起こしてくれないトマスに業を煮やしたアンジェラは、教会にある聖水を盗み、食事に乗じてケイシーに飲ませようと試みるが…。

ケイシーが悪魔憑きの徴候を見せ始める5ヵ月前、キャサリンは自らが運転する車で事故を起こし、同乗していた親友のジュリアを死なせてしまっていた。5ヵ月が経ち、ジュリアとキャサリンが所属していたバレエ団では、ジュリアの追悼会が開かれることになり、ランス家は家族全員で見に行く計画を立てる。そんな中、トマスの紹介でランス家を訪ねたマーカスはケイシーの部屋であるオルゴールを発見する…。

電車で若い男を襲ったケイシーは、措置入院させられる。医師の方針に異議を唱えるも、従わざるを得ないアンジェラは、トマス神父を呼び出し、何としても悪魔祓いをしてほしいと懇願する。その訴えを聞いたトマスは、イーガン司教に禁じられた悪魔祓いを行うため、ある人物に相談を持ち掛ける。一方、マーカスはベネットに教えてもらった修道院で、悪魔祓いを行うバナーデット院長を訪ねるが…。

マーカスとトマスは、ついにケイシーの悪魔祓いを開始する。しかし、強力な悪霊は決して立ち去らず、油断したトマスは悪霊の誘惑につかまりかけてしまう。そんな中、ケイシーに取り憑いた悪霊にある事を囁かれたヘンリーは、妻のアンジェラに疑惑を募らせる。悪霊の存在など信じられないキャサリンは、ケイシーの叫び声に耐えられず、警察を呼んでしまうが…。

救急隊員たちを殺害し行方をくらましたケイシーを探すため、トマスは教会でボランティアを募り、マスコミも利用して捜索を開始する。捜索が難航する中、アンジェラのもとにケイシーかもしれない遺体が発見されたという知らせが入る。一方、ローマ教皇来訪の準備を進めるマリアの邸宅では、街の名士で形成される“昇天の会”という会合が開催されていた…。