ロンドン警視庁に赴任する予定のフィリックス･リビングストン巡査部長。手違いで訪れたグレートスローターの村で彼を迎えにきたのは、颯爽とサイドカーを乗りこなす修道女、シスター･ボニファスだった。村では祭りが開かれており、その最中にグレースというメイドの死体が発見される。現場には、すでにサム･ギレスピー警部補がおり、捜査を手伝おうとするフィリックスだったが、横から口を挟んできたのは、なんとシスター･ボニファスだった。警部補を差し置いて現場検証を始めるシスター。その様子に驚きを隠せないフィリックス。果たして3人は事件の真相にたどり着くことができるのか。

聖ヴィンセント修道院で人気ドラマ「オペレーションQ.T.」の撮影が行われる。シスター･ボニファスはドラマの大ファンであるシスター･ピーターらと共に撮影を見学していた。そんな中、撮影中に、空包であるはずの小道具の銃から銃弾が発射される。幸いケガ人は出なかったが、小道具が本物の銃にすり替えられていたことが判明。捜査を開始したフィリックスとシスター･ボニファスは狙われたのがプロデューサーのランスキー氏ではないかと推理する。事情聴取するも、ランスキー氏本人は危機感がない様子。しかし、翌日、そのランスキー氏が台本にある拷問シーンと同じやり方で殺害されているのが発見される。

顔にコールドクリームを塗った女性が殺される事件が相次ぐ。女性はみなおしゃれをしており、テーブルにはジグソーパズルが置かれていた。3人の共通点は新聞の恋人募集欄に投稿していることで、それで知り合った男性と会っていたのではないかとサムは推測する。恋人募集欄の利用者リストから、容疑者をセヴェラル教授、トラビス少佐、そして発案者であるコリンの3人に絞ったサムだったが、セヴェラル教授とコリンにはアリバイがあった。そこで容疑者をトラビス少佐に絞り、ハニートラップをしかけることに。一方、被害者の家に残されていた泥を調べていたシスター･ボニファスは、大きな見落としに気づく。

グレートスローターの美術館で、有名なアーティスト、ジェリー･アードウェルが展覧会を開くことになった。しかし展覧会のオープニング･パーティーの翌日、ジェリーが死体で発見される。そしてすぐ近くに展示されていた高価な絵画がなくなっていた。強盗のしわざと思われたが、警報装置が作動した様子はなく、サムたちはまず美術館に自由に出入りできる人たちの線から犯人を捜すことに。そのころ、元受刑者のアルフィ･リンチが、刑務所を出て聖ヴィンセント修道院にいる姉のシスター･レジナルドを訪ねてきた。行くところがないというアルフィを、シスター･レジナルドはクラム夫人の宿へ連れて行く。

ある週末の夜、友人らを招いた国防大臣の自宅で、政府主席科学顧問秘書のメアリーが死体で見つかった。一見、飲酒のしすぎによる転落事故にも見えたが、死体の状況から毒殺死が疑われることとなる。その家には、大臣の不倫ネタを追うルースがメイドに扮して潜入していた。スクープをつかめば、タイムズ紙に移れるかもしれないと言う。ルースとサムたちは、有力紙への移籍と事件解決というお互いの目的のために、協力して犯人捜しを進めることになる。次々と容疑者が浮かび上がる一方で、毒物の特定が進むにつれて、思いも寄らない犯人像があぶり出されてくる。

今をときめく4人組バンドのザ･クイーンズ･メーカーズがライブツアーでグレートスローターにやってきた。会場は熱狂に包まれるが、ライブが始まってもリード･ボーカルのレジーはステージ上に姿を現さず、舞台裏の更衣室で死亡しているのが見つかる。レジーには蜂毒アレルギーがあり、蜂に刺されたことによるアナフィラキシーが原因の不幸な死だと思われた。しかしレジーを刺したミツバチを調べるシスター･ボニファスは、ある不審な点に気づく。一方、レジーの大ファンだったペギーは彼の死にショックを受けて仕事が全く手につかない。サムはロウズリー署長からペギーのクビをほのめかされる。