シリアルキラー・プロファイル ～アメリカ史上最狂の5人～

全米史上最悪の殺人鬼と言われる5人の連続殺人犯。彼らを殺人に駆り立てたものは何だったのか？その生い立ちは常人とは違っていたのか？生存者や被害者の家族の証言が、事件の闇の深さを浮き彫りにする。被害者と犯人の間に、何があったのか？当時の捜査官や犯罪心理学者たちが、邪悪な事件の真実を語る。

1974年から1977年、犯行を重ねる連続殺人鬼たち。警察のプロファイルの犯人像とは異なり、善良な市民として生活する彼らは捜査網をくぐり抜ける。彼らはどのように日常と殺人を分けて生活していたのか。そして犯行はどのように行われたのか。実際の事件をもとに、関係者や被害者家族の証言から紐解いていく。

1978年、犯行を繰り返してきた連続殺人犯たちは自信を得て、大胆な行動を取り始める。世間の注目を集めるバンディに触発され、危険を冒し、自ら警察やマスコミに接触したり、警察を挑発する犯人も現れる。一方の警察は、通信手段も限られた時代、手探りの中で点と点を線にすべく地道な捜査で犯人に近づいていく。

1979年から80年にかけ、バンディとゲイシーの裁判が開かれる。この裁判は大々的に報道され、法廷の様子は全米で初めてテレビ中継された。報道が過熱するにつれ、連続殺人犯たちに対する世間の関心も高まっていく。一方、いまだ逃走中のグリーン・リバー・キラーに対し、ダーマーとBTKは殺人の衝動を抑え沈黙を守る。

1984年から91年の5人の行動や犯行を追い、力と支配がいかに性的目的の連続殺人の動機となっているかを探る。死刑執行を待つゲイシーとバンディ。多くの犠牲者が出ながら容疑者が見つからないグリーン・リバー・キラー事件。最初の犯行から十数年経ち、BTKが再び殺人を始める。そして衝動が抑えられなくなったダーマーは残忍な殺人を繰り返す。

全米史上最悪と言われた5人の殺人鬼たちも、ついにその犯行に終止符を打つ時が訪れる。犯行当時からの環境の変化や、科学の発達に伴う捜査技術の発達が解決不可能と思われた事件を次々と終結へと導いていく。そして裁判で明かされる衝撃の事実。犯人たちの異常な心理状況に戸惑う人々。欲望にとらわれた人間の心の闇が今暴かれる。