バーバリアンズ･ライジング ～ローマ帝国に反逆した戦士たち～

古代世界はローマ帝国とバーバリアンの対立によって二分していた。ローマ帝国の勢力の増大を目前にしたカルタゴの将軍ハンニバルは、多民族軍による同盟を成立させ、前例なき大胆な作戦で共和制ローマの中枢を狙うが、敗北してしまう。ローマ軍に応戦できる勢力が不足する中、ローマ軍は彼らの地に進軍し、ハンニバルに加担した者たちを次々と掃討し土地を奪ってゆく。こうして700年に及ぶ自由への戦いが始まったのである。

ヒスパニアの地では、ローマ軍がハンニバルに加勢した蛮族に対する復讐を企てる。ヒスパニア属州総督ガルバは、ケルトの部族ルシタニア人を大量に虐殺し、ほぼ全市民を抹殺。生き残った者たちは、自らの土地で難民生活を強いられる。その中で、羊飼いの男ウィリアトゥスがリーダーとして立ち上がる。土地の地形を知り尽くすウィリアトゥスは、ローマ軍に対してゲリラ攻撃を仕掛ける。

紀元前73年から紀元前71年に起きた第三次奴隷戦争、通称スパルタカスの反乱を描く。奴隷として捕えられ、カプアの剣闘士養成所で虐げられながら生きていたスパルタカスは、クリクススをはじめとする剣闘士と共に、総勢60人で脱獄する。彼らを追ってきたローマ軍を破ると、他の奴隷たちも所有者の元から逃げてスパルタカスの元へと集まり、その数が次第に増えて行った。

和平の為、少年期にローマへ渡されたケルスキ族長の息子･アルミニウス。ローマ人として教育された彼は騎士となり、指揮官ウァルスの下、故郷を支配するために帰って来る。そこで先祖の墓が荒らされ、仲間がひどい仕打ちを受けているのを目撃。アルミニウスは自らがローマ兵であることを逆手に取って、ウァルスを欺きつつ、仲間とゲリラ作戦を決行する準備を始める。

指導者アルミニウスの下、巧妙な奇襲を仕掛けたバーバリアンたちは帝国のゲルマニアへの進出阻止に成功する。領土拡大の必要性に迫られたローマ帝国は、ブリタニアへと侵略を進める。しかしそこで反逆に立ち上がったのはケルト民族だった。イケニ族の女王ブーディカは、ケルト民族をまとめ上げ、娘たちを辱めたローマへの復讐に燃えるクイーンへと変貌した。

血なまぐさい反乱劇となったブーディカの戦いを経て、ローマとバーバリアンの間には大きな壁が作られ、お互いに平和を保っていた。しかし東方より新たに立ち上がったフン族が、ゴート族を襲撃。ゴート族は宿敵だったローマ帝国の庇護に入ることになった。しかし致命的な誤算から、帝国に裏切られてしまう。怒りに燃えたゴート族はハドリアノポリスの戦いへと突入する。