高いビルが建ち、コンクリートに覆われた都市から小さな町まで、人間の暮らしに密着して暮らす野生動物たちの姿を追う。シンガポールの水路を活用し、豊かな生活をするビロードカワウソ、タイの寺院で王族のように贅沢に暮らすカニクイザル、タイ･バンコクの夜を徘徊するアミメニシキヘビ、ニューヨークの路上に捨てられた食べ物を片付けるアリ、ビニール袋を産卵場所に利用するホクオウクシイモリ、紛争によって生息地を追われ、ようやく安住の地を見つけたトラフズク、漁の手伝いをし子どもたちと遊ぶアマゾンカワイルカなど、動物たちは常に新たな環境に適応し、生き延びようとしている。

都会に住む野生の生き物たちを追うシリーズの第2回目。南アフリカ･ケープタウンの民家の庭に巣を構えたのは絶滅が危惧されるケープペンギン。海に魚を捕りに行ったオスは様々な困難を乗り越えてメスの元へ戻る。イスラエルの砂漠の街ではアイベックスの若いオスがメスを求めて孤軍奮闘、コロラド州アスペンのスキーリゾートでは、アメリカクロクマが食べ物を求めて家宅侵入を繰り返す。ロンドンではマルハナバチが街の特性を生かした生存戦略を成功させ、フェズではハトが、バンコクではミズオオトカゲが、南アフリカのセントルシアではカバが人間と共存関係を築く。