シュウジとちせは、北海道に住む高校3年生。ちせは、憧れていた陸上部のシュウジにやっとの思いで告白、付き合うことになる。そんなある日、国籍不明の敵に札幌が空襲され、必死に逃げるシュウジの上空で爆弾の雨を降らす。そこへ敵を撃墜していく謎の物体が現れ、妙な胸騒ぎを覚えたシュウジは信じがたい事実を知る…。
札幌空襲から1週間。普段の生活に戻り、ちせから最終兵器に改造された事実を告げられたシュウジは、現実として受け入れられず、再び出動するちせを見送ることしかできなかった。その夜、交換日記を読んだシュウジはちせを探しに家から飛び出していく。日記には「私、成長してる…」というちせの思いが綴られていた…。
軍の監視から逃れ、展望台で語り合う。シュウジとちせは誰も知らない場所で暮らす計画を立てる。しかし、旅立つ準備をするちせの前にカワハラら軍の人間が立ちはだかる。シュウジは一人、駅の待合室でちせを待ち続けるのだが…。そして、ある女性と再会する。「ふゆみ先輩…」。シュウジの心にほろ苦い記憶が甦った…。
休暇がとれたちせは水族館でシュウジと休息を楽しむ。だが、二人の前にカワハラが現れる。怒りを向けるシュウジを制し悲しい笑顔で去るちせ。その夜、シュウジはふゆみの住むアパートの前に立っていた。恐怖の象徴。それが戦場でのちせだった。苦しむちせはリョウヘイ、ナカムラ、そしてふゆみの夫であるテツと出会う…。
「兵器」として次々と街を吹き飛ばしたちせは自分自身を疎ましく思うようになっていた。そんな折、大地震が起き、自分を制御しきれないちせは地震に反応、攻撃を始めようとしてしまう。それを見たシュウジは初めてちせに恐怖する。ちせを軍に戻したシュウジは心配するアケミやアツシたちに何も説明が出来なかった…。
展望台で再会したシュウジとちせ。シュウジは覚悟を決め、ふゆみ先輩との関係を話し始めるのだが、ちせは聞く耳を持たなかった。話続けるシュウジに「クラスメイトに戻ろう」と告げるちせ。それから二人はぎこちなくなっていた。そして、戦場で束の間の休息を取ったちせはシュウジとの時間を思い出し、涙する…。
石母田史朗
声の出演
白鳥哲
伊藤美紀
折笠富美子
三木眞一郎