舞台は都営板橋住宅。そこに住む清水麻美(高樹沙耶)、白雪春菜(辺見えみり)、国立真紀(奥貫薫)、花園しほり(宮地雅子)は、年齢こそ23歳から32歳と開きがあるものの、子供たちが同じ桜幼稚園に通う者同士、パートや役員として行動を共にする。人呼んで「板橋マダムス」。 翌々日に幼稚園の運動会を控え、マダムスは競争に使う小物である牛乳パック探しに、深夜の公園で活動中。その時、ダンナのゴルフクラブを折ろうと躍起の青沼貴子(櫻井淳子)を発見する。聞けば、ダンナが積み建てを崩してクラブを購入、憎きクラブをへし折ろうとしていたのだ。マダムスは、親身に聞く振りをして、青沼家に上がり込み、小物作りの内職を開始。貴子を運動会役員に引きずり込む。 翌早朝、徹夜明けにめげずマダムスはパートで通うスーパーの開店前に進入。店長の長島(寺脇康文)を口車に乗せ、10万円の食器洗い機を商品として提供させる。が、幼稚園の予行演習に行くと、今年は園長が若い相原奈津美(涼風真世)に代わり、アメリカナイズされた競争のない“愛の運動会”にすると言う。しかも、教育財団の金原老人も臨席予定。パワーとガッツのマダムスの出番が危うくなってきた。 いよいよ当日。“愛の運動会”が始まった。手を繋いでゴールする競争では観客も子供たちも、一向に盛り上がらない。マダムスは、食器洗い機を狙う意味でも、この状況を粉砕しなければいけない。いつしか、貴子も「板橋マダムス」のメンバーに加わっていくのだった。