検事プリンセス

法務省の講堂。新任検事の任命式で名前を呼ばれたマ･ヘリは、検事という職業には不釣り合いなピン･ヒール姿で歩き出す。その後、母が急病だと嘘をついて新任講習をすっぽかし、高級ブランドのオークションへ。だが、車上荒らしに遭い、財布や携帯電話を盗まれてしまう。宿もお金もなくお目当ての靴も逃して落ち込むヘリを救ったのは、偶然知り合った男ソ･イヌだった。数日後、真っ赤なスポーツカーで中部地検に初出勤したヘリのド派手なファッションに先輩たちは驚くばかり。こうしてヘリの波瀾万丈な検事生活が始まる。

地検でイヌと再会したヘリは、イヌの仕事が弁護士と知り、驚く。イヌに借りたお金も全額返し、すっきりして本格的に仕事を始めたヘリだったが、残業もせず、毎日定時に退社するヘリに周囲が困惑。主席検事ユン･セジュンが忠告するが、「なぜ残業するんですか?」と意に介さない。一方、スキー場の一件がバレたことを聞いたヘリは、イヌが告げ口したと誤解する。

親友とクラブに繰り出し、知り合った男の子たちが未成年と知らず警察に捕まってしまったヘリ。イヌに助けを求めて釈放されたものの、翌日にはネットで“ナンパ検事”としてニュースに。この事件は検察庁でも大騒動を巻き起こす。父にも事件を知られ、「半年でまともな検事になれ」と父に言い渡される。仕事ももらえず困った彼女に、イヌが違法賭博の情報を提供する。潜入捜査のため賭博好きな主婦に成りすまして危険な現場へと向かうヘリだが。

潜入捜査に失敗し正体がバレて、窮地に追い込まれるヘリを助けるユン検事。ケガをしてまで犯人と闘った彼にヘリの心はときめく。気持ちを切替えるヘリは、次に性犯罪の事件を担当。被害者の7歳の少女ジミンはヘリに心を閉ざしている。そんな中、ユン検事がシングルファーザーと知り、ヘリはショックを受ける。その上、再び嫌がらせで、ネット上に情けない姿が掲載されてしまう。

仕事を辞めようと決意したヘリは空港にいた。イヌに引き止められるが、強引に飛行機に搭乗。しかし、ジミンのことを思うと辞めるわけにはいかない。辞表を撤回し、改めて事件に取り組む。ジミンの心を掴むため好物のクッキーを焼き、公判では緊張するジミンの前でダンスを踊るヘリ。努力の甲斐あって、音楽教師の有罪が確定。初めて成果を上げたヘリは、夕食会の後にユン検事に気持ちを伝える。以前からユン検事を好きなチン検事は気が気ではない。そして、イヌもまたヘリのそんな動向を気にしている。

検察庁内で、ヘリが太っていた学生時代の写真が流出し、あまりの違いに整形疑惑が噂されるなど、大騒ぎに。かつての屈辱の日々を思い出すヘリ。彼女は母に監禁され、必死にダイエットをして今の美しさを手に入れたのだった。そんな中、ジミンに呼び出され、プレゼントを受け取る。ヘリは、人の人生が自分の手に委ねられていると責任の重大さを実感する。一方、偽ブランド品を売りさばく偽造犯を追い続けるユン検事。その手がかりは、意外にもヘリが握っていた。