清水家は、協調性に乏しい人間の集まり。互いに干渉もせず自由気ままに暮らす奇妙な家庭である。すっかり権威をなくした父・呂之助、口やかましく融通のきかない長男・輝正など...そんな清水家に、ある日大事件が持ちあがる。末っ子の純がとつぜん花嫁を連れてきたのだ。
純が、ガールフレンドのめぐみと結婚したいと言いだした直後にアメリカ留学が決まったので、清水家は大騒ぎ。周囲の反対もどうやら説得、純がアメリカにいる二年間、めぐみは純の嫁として清水家で暮らすことになった。純とめぐみは出発前に結婚式のまねごとぐらいはしておこうと考え...。
めぐみは一日も早く清水家の一員として暮らしたいが、清水家からはまだ何も言ってこない。めぐみを預らずにすむよう話をつけろと命じられた文彦はおやじがガンだとうそをつく。ところがそれが逆効果で、純のかわりに親孝行するのはこの時とばかりに、めぐみは引っ越しの決意を固める。
清水家での生活が始まり、めぐみは料理、掃除、洗濯全てを引き受けようとするが、ばあやのたまは仕事をとられまいといじわるする。そして男たちはめぐみのネグリジェ姿が頭にちらついて眠れず朝寝坊になったり、会社からまっすぐ帰宅したり。そんなある日、文彦がめぐみを映画に誘う。
ミュンヘン・オリンピックを目指す三男・力丸から、食事の面倒をみてくれと頼まれためぐみ。ばあやのたまは一番かわいがっている力丸をめぐみにとられたと思い、家出してしまう。責任を感じためぐみはたまの娘夫婦の家へ迎えに行くが、たまが邪魔者扱いされていることが分かり...。
明日は父・呂之助の誕生日。めぐみは誕生祝いをしてあげようと、プレゼントを用意する。ところが長男・輝正や次男・文彦は乗り気でなく、長女の小夜子は元恋人にうそをつかれたと落ち込んで部屋に閉じこもる。めぐみは仕方なくひとりで父の誕生祝いをしようとケーキを買ってくるが...。