小さな村で家族と平和に過ごしていた青年、水哥。しかしある日突然、謎の一団に両親と妹を殺されてしまう。一人残された水哥は、父の形見の神風刀を手に、村のお酢屋に引き取られることに。しかしそのお酢屋の元に、よそから来た仕入れ問屋が酢を大量に購入したいと、怪しい話を持ち掛けてきた……。
ある夜、村に再び覆面の男たちがやってきた。彼らの目的は水哥。村人たちを広場に集め、水哥を出せと脅す。村長やお酢屋の主人は水哥を守ろうとするが、かばった人たちは次々と殺されてしまう。それを見た水哥は父から譲り受けた神風刀で敵に立ち向かう。戦いの末、命からがら村を脱出した水哥が行き着いた先は……。
4人組のならず者にいたずらされた町人を助けたことで、今度は自分が標的にされた水哥。寝ている間に、全財産を盗まれてしまう。日銭を稼ぐため仕事を探そうとするも、見知らぬ土地ではなかなかうまくいかない。流されるまま入った酒楼で賽瑪という踊り子と出会う。そこで働き始めた水哥は……。
水哥に命を救ってもらった鉄哥は、彼を仲間に引き入れようと考える。話をしようと波斯酒楼に向かった4人だが、逆に水哥に説教をされたことで金哥が機嫌を損ね、肝心の提案をする前に去ってしまう。しかしその夜、盗みだけでは今後生活していけないと分かった金哥は、水哥を仲間にするべきだと再認識し……。
山中で目覚めた水哥。矢で射抜かれた彼は道教の師である一玄道師に助けられた。逃げることしかできなかった自分への怒りと、正体の知れない敵への憎しみから、沈み込み反抗的な態度を取る水哥だったが、道師の教えにより心を磨き、徐々に人生に前向きになっていく。そして家族と村人たちの仇を討つため、道師に刀術の教えを請うのだった。
長安に来るまでの経緯を4人と賽瑪に打ち明けた水哥。みんな彼を元気づけようと乾杯し仲が深まるが、阿卜都だけはそれを憎々し気に見ていた。水哥と賽瑪は、仲間になった4人組に住み込みで働けるよう部屋や家具も用意してくれていた。果たして4人は、無事に酒楼での初勤務をこなすことができるだろうか?