ひとつの時代が終焉を迎え、明治という新たな時代へと移りゆく中、己の信念を貫こうと駆け抜けた新選組。本作では血塗られていく彼らの生き様が骨太のストーリーで綴られ、日本古来の「鬼」や西洋の吸血鬼を思わせる「羅刹」といったダークな存在が、緊迫感溢れる映像で描き出される。『薄桜鬼』――それは、散りゆく運命に抗うかの如く戦い続けた新選組と、彼らとともに生きる道を選ぶ少女の物語。
エピソード1
雪華の都
文久三年、冬。父の行方を探して京の都にやって来た雪村千鶴は、血を求める化け物に襲われそうになる。千鶴に迫る化け物を斬り伏せたのは、「人斬り集団」と恐れられる新選組の幹部たち―土方歳三、沖田総司、斎藤一だった。舞い散る雪の夜、千鶴は運命の出会いを果たす。
エピソード2
動乱の火蓋
父・綱道を探すという名目のもと新選組の屯所で暮らすことになった千鶴は、次第に隊士たちとも打ち解けていく。屯所に来てから半年後、やっと巡察にも同行させてもらえるようになるが、綱道を見かけたという情報を得て向かった桝屋で千鶴は騒動に巻き込まれてしまい――。
エピソード3
宵闇に咲く華
山南の命を受け、土方たちのもとへひた走る千鶴。その頃、近藤たちは既に長州人を始めとする勤王の志士たちが会合する宿――池田屋に踏み込んでいた。そこで沖田と藤堂は、只ならぬ気配を漂わす怪しげな二人の浪士に遭遇し、それぞれ一戦を交えるが……。
エピソード4
闇より来る者
池田屋への討ち入りからひと月、京には長州藩の藩兵たちが集結していた。御所に攻め入ろうとする長州藩兵を追い返すため、新選組も出陣する。斎藤は蛤御門、原田は公家御門、土方は天王山へと分かれる中、三人は各地で薩摩や長州に与する者たちに出会う。
エピソード5
相克せし刃
近藤らが江戸でおこなった隊士募集に応じ、伊東が新選組に入隊する。総長でありながら剣客の道を絶たれていた山南は、伊東が参謀の座に就いたことで身の置き場を失くしてしまう。千鶴はそんな山南を気に掛けるが、やがて事態は思いもかけない惨事に発展し―。
エピソード6
鬼の命脈
綱道が改良したという薬を飲み、人ならざる者へと変貌する山南。土方は伊東派から山南の存在を隠すため、西本願寺への屯所移転を断行する。移転後、藤堂が江戸より帰京。父親探しの進まない千鶴を明るく励ます藤堂だったが、千鶴は彼の様子がおかしいことに気付く。
桑島法子
三木眞一郎
森久保祥太郎
鳥海浩輔
吉野裕行
遊佐浩二
山崎理
折井栄二
及川武
土橋哲也
太布尚弘