冥府の世界において、死者が生前に犯した罪を裁き処罰を下す場所……それが閻魔大王率いる「十王庁」。その補佐を行う「閻魔庁召喚課」で働く都筑麻斗は、パートナーの黒崎密と共に様々な難事件に挑み続ける。
エピソード1
長崎編
死後の世界といわれる冥府の裁判機関「十王庁」。閻魔庁召喚課は十王庁の運営をバックアップする為に設けられた、閻魔大王直属の特殊機構である。魂の裁判を潤滑に行う為、様々なトラブルを解決し、死者の魂の召喚を仕事とする彼らは「死神」と呼ばれている。九州地区担当、都筑麻斗は甘いものに目のない勤続70年の平社員の「死神」。今回は長崎で起こっている、まるで吸血鬼が犯人かのような謎の連続殺人事件の調査の為、地上に降り立つ。
エピソード2
一連の事件の犯人と思われるマリア・ウォンに出会った都筑と相棒の密。しかし彼女は既に2ヶ月前に自殺していた。鬼籍に名前の載っている彼女がなぜ生きているのか。これ以上被害者を増やさない為にも、都筑と密は事態の収拾に動き出す。そして都筑はふとしたことから銀髪の美しい東京の医師・邑輝一貴に出会う。
エピソード3
召喚される前に歌い収めたいと言うマリア・ウォンの気持ちを汲み、彼女の最後のステージを見守る都筑と密。全てが解決するかと思われた時、密の行方がわからなくなってしまう。マリアの母を問い詰め、真相を知った都筑はこの事件の本当の黒幕・邑輝の行方を追う。その頃、捕らえられた密は都筑をおびき寄せる為のエサとして、邑輝によって廃屋の病院に監禁されていた。果たして邑輝の真意は…?
エピソード4
悪魔のトリル編
角膜の移植を受けた天才高校生バイオリニスト・水無瀬聖。無事手術も成功し、学校生活にも復帰。定期演奏会でのソロコンサートも決まり、順調に回復への道を歩んでゆくはずだった。しかし、学校の火事で自分のバイオリンを焼失。失ったバイオリンの代わりにと角膜提供者・音無達也の娘、上総から父のバイオリンを譲り受けた聖はまるでなにかに憑かれたかのようにある曲を弾き始める。それは、「悪魔のトリル」と呼ばれる曲だった…。
エピソード5
聖に移植された角膜には、音無達也が悪魔と交わした『悪魔の契約書』が刻み込まれていた。そして聖が上総から譲り受けたバイオリン、それこそが都筑たちが回収を命じられた悪魔のバイオリンだったのだ。その行方を追っていた都筑たちは音無達也に行き当たり、悪魔の契約書の事を知る。都筑から事件が解決するまで十王庁で身柄を保護すると言われるが断る聖。そんな聖に襲い掛かってきたのは悪魔の執拗な攻撃だった…。
エピソード6
『悪魔の契約書』にまつわる問題の全てを解決した今、天草観光めぐりを楽しむ聖と密。しかし全てが解決したにしては都筑の様子がどこかおかしい。食べることにあれほどの執着を見せるあの都筑が、なんと食事の誘いを断ったのだ。いつもからは全く想像できない、都筑の行動に疑問を感じる密。その頃2人と別行動をとっていた都筑が向かっていたのは、学校だった。
浅野まゆみ
リアム・オブライエン