９月の朝 ～カサンドラの物語～

カサンドラは自立したトランスジェンダー女性。仕事はデリバリーアプリの配達員と、バーのショーでヴァヌーザをマネて歌う歌手。交際中のイヴァウドとは順調で、ワンルームのアパートも借りた。ついに自分の城ができたのだ！しかし、今まで存在を知らなかった息子が現れたことで、カサンドラの世界は一変する。彼女はジェルシーニョとレイジを突き放すが、その後、２人がホームレスであることを知る。

レイジが仕事を探している間、カサンドラはジェルシーニョと２人きりになる。カサンドラはイヴァウドと仲直りしようとする。彼はカサンドラが息子がいることを黙っていたことに腹を立てていた。限界を感じていたカサンドラだが、ジェルシーニョを見ていくうちに愛着を感じるようになる。その頃、レイジはカサンドラのベッドで男と寝ていた。それを見つけたカサンドラは、息子を連れて出ていくようレイジに告げる。

カサンドラとイヴァウドは仲直りするが、つき合って１年だと分かるとまた口論となる。デシオとアリスチデスがレイジとジェルシーニョを泊め、レイジはチャリティー・バザーでアリの手伝いを始めるが、宿舎代を払うために服を盗む。カサンドラはバーでのケンカからジェルシーニョとアリを助け、息子との距離は縮まったが、レイジがトランスジェンダー嫌いな態度を見せるとその関係も崩れてしまう。

カサンドラはイヴァウドを忘れようとパーティを開く。一方、イヴァウドは家族との絆を取り戻そうとする。アリはレイジの盗みに気づき彼女を追い出す。ジェルシーニョは友達の家で過ごし、レイジは路上生活に戻る。ジェルシーニョが学校を代表して市外で行われる数学大会に出場することになる。レイジとカサンドラは初めて協力し、ジェルシーニョが大会に出場するのを助ける。