神曲奏界ポリフォニカ

季節は夏――海水浴場に集結したツゲ神曲楽士派遣事務所の面々。ことの発端はある海運会社で起こった社長の息子兄弟による後継者争い。その争いを収めるため、社長は昔自分が嵐で海底深くに沈めてしまった船に忘れてきた“ケース”を見つけてきた者に会社を継がせるという課題を出したのだ。ツゲ神曲楽士派遣事務所に引き上げを依頼した兄ナトリに対し、弟のスロムも神曲学士を雇ったらしい。フォロンはコーティカルテとともに海に潜るが、水中で謎の神曲楽士の攻撃を受けてしまい――。

舞台は3年前のトルバス神曲学院――憧れの学院へ見学にやってきた、ペルセルテとプリネシカ姉妹。そこで二人は、フォロンという学生に出会う。見学中の忘れ物を探すために、夜の学院に忍び込むペルセルテとプリネシカ。そこで二人は偶然フォロンが一人歌を唄っているところに出会わせる。その美しい歌声に感動する二人。しかしその一方で、学院の地下深く囚われた精霊がその歌声に反応する――。

今回の依頼者はなんと同業者である神曲楽士のスズナ。なんでも契約精霊のコチーノが、ロック歌手のヨキオに心変わりをしているのではないかと勘ぐり、相談しにきたのだ。気を遣うフォロンたちに対して、それが真実ならば原因はスズナ自身にあると冷然とした態度の精霊たちの言葉。調査はユフィンリーと契約精霊のヤーディオが捜査に当たることになったが、そこに現れたのは以前敵対した神曲楽士のディーレンとその契約精霊メイルリートだった――。