エピソード1
私…涙、あげちゃったから
造り酒屋の1人息子である仲上眞一郎。絵本作家に憧れる彼は、ある夜、眞一郎は、高い木の枝の上に天使が座っている絵を描いていた。絵を描くことに没頭する彼の脳裏には、いつしか天使の鮮明なイメージが浮かぶ。その天使はふわりとした巻き毛の、あどけない少女だった。翌日、学校の裏庭を通り抜けようとした眞一郎は、樹上から鼻歌が聞こえてくることに気づいた。顔を上げると、そこには赤い実を取っている少女がいた。彼女は、昨晩眞一郎がイメージした天使にそっくりだった…。
23分 · 2008年1月5日
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