1973年から1977年まで放送された大ヒットドラマ。 故郷の福井から大阪に出て来た主人公・山下猛造が、大阪・立売堀の機械工具問屋に丁稚奉公に入る。主人や番頭からいじめられながらも商人(あきんど)として成長、戦争時代を経て、戦後は自分の店を持ち大成してゆく物語。
エピソード1
どてらい男
昭和三年・・・大阪一のハイカラな町、立売堀(いたちぼり)にある老舗の機械商「前戸商店」に丁稚見習いとして採用された山下猛造(西郷輝彦)。 猛造の新米丁稚らしからぬ言動は生意気だと先輩たちの反感を買い、猛造を店から追い出そうとする番頭・竹田(高田次郎)から執拗に嫌がらせを受ける。 しかし怒りに肩をふるわせながらも、猛造の目は遙かなる未来を見つめるように輝いていた。
エピソード2
にぎりめし
猛造(西郷輝彦)が並みの丁稚ではないと見込んだ先代社長の娘・弥生(由美かおる)は、叔父の文治(沢本忠雄)に猛造と昭吉(田村亮)を夜間中学に行かせてやってほしいと頼む。かねがね、弥生を自分の腹心の番頭・竹田(高田次郎)と結婚させて、店を思いどおりに動かそうと考えていた文治は、弥生に竹田との結婚を交換条件に出す。
エピソード3
酒と女と学校
念願の夜学行きが叶った猛造(西郷輝彦)だったが、初日から脱線。授業中、居眠りばかりしている芋井(岸部四郎)という妙な男に誘われ料亭へ。そこで芋井の金まわりのよさに驚く。芋井は同じ立売堀の機械問屋の歩合いセールスマンだが、株で儲けているという。歩合いといい、株といい、世の中には金儲けの手段が色々あると知った猛造はすっかり気が大きくなった。
エピソード4
朝がえり
生まれて初めての芸者遊びにいい気になった猛造(西郷輝彦)は料亭で寝てしまった。介抱する糸路(扇千景)に甘えてしまったようである。下の座敷では文治(沢本忠雄)が千代菊(長谷川稀世)を口説いていた。 一方、店では門限が過ぎ竹田(高田次郎)の命令で鍵がしめられた。昭吉(田村亮)は猛造のためにこっそり戸を開けておくが、手代の近藤(天野新士)に見つかり殴られてしまう。
エピソード5
対決!番頭対丁稚
竹田(高田次郎)の命令で鍵がしめられたことにより、猛造(西郷輝彦)と同じ料亭で芸者遊びをしていた文治(沢本忠雄)までもが閉め出されてしまった。翌朝、文治が岡田支配人(大村崑)や竹田を問いただしたことで、竹田は文治が帰っていなかったことを知る。竹田は猛造や昭吉(田村亮)、当番の丁稚を責め立てる。猛造はほかの丁稚までもが殴られることに耐え切れず、料亭に行ったことやそこに文治が居たことを話してしまう。
エピソード6
食うか食われるか
新社長になった弥生(由美かおる)の鼻をへし折ろうとする文治(沢本忠雄)は、竹田(高田次郎)に命じて売上を減らそうと図る。竹田は言葉巧みに蔵先(谷幹一)を営業部長に推選する一方、陰では得意先が蔵先に注文を出さないよう手を打っていた。 案の定、蔵先は注文を一つも取ってこれず初日の売上けは半減。しょんぼりする弥生に同情したお秋(亀井光代)は嫌がらせをやめるよう竹田を説得する。