豊かな季節の恵みを知恵と工夫で極上の精進料理にする奈良・桜井の尼寺。笑顔あふれる日々を美しい映像で!(C)NHK
師走 年の瀬は まごころこめて
かりんジャムを煮る甘い香りに包まれる12月の尼寺。お世話になった方々に手作りの味を贈る「まごころ便」の準備だ。ある日、里の潤子さんからいただいた大きな山芋を混ぜ込んでそばを打とうと思い立つ3人。“宇陀の金ごぼう”や“大和まな”など奈良の伝統野菜を調達して「年越しそば御膳」を整え、潤子さんとやっちゃんを招待。旬を迎えた野菜の味にうつりゆく季節を感じながら、ともに2018年を振り返る。[NARR](C)NHK
卯月 たけのこ お花見 ピクニック
奈良県・桜井市。急な山道を登ること40分の音羽山観音寺に、尼僧たち3人が暮らしている。芽吹きの4月、3人の生活もがぜん活動的に! 里から届く取れたてのたけのこ。ほっこりした食感を活かして“たけのこだんご”や“木の芽あえ”を作る。色鮮やかな“ちらしずし”、きんかんで作った菓子もお重に詰めて、里までお出かけ。みずばしょう、桜や桃が咲く木の下で、摘んだ野草を天ぷらにしながら、にぎやかなお花見が始まる。[NARR](C)NHK
皐月 見て食べて 新緑づくし
万葉のふるさと、奈良県・桜井市。急な山道を登ること40分の音羽山観音寺に、尼僧たち3人が暮らしている。新緑まぶしい5月は、山菜の最盛期! 貴重な山ウドやウコギを、甘酢や酢みそでさっぱり和(あ)え、素材の味を楽しむ。かしわならぬ、山に生えるサンキライの葉で包んだ餅も、この季節、観音寺ならではの味わい。里から届くのは「旬の花々」。生け花名人の住職が、シャクナゲやリキュウバイを華やかに生ける。[NARR](C)NHK
水無月 雨ふる前に 梅のお仕事
万葉の故郷、奈良県桜井市。急な山道を登ること40分の音羽山観音寺に、愉快な尼さんたちが暮らしている。間もなく梅雨を迎える6月、お寺は“梅仕事”で大忙し!みずみずしい青梅で梅酒や梅みそをつけたり、甘露煮を作ったり…。丁寧に仕込んだら、じんわりじっくり、あとは時間がおいしくしてくれる。秘蔵の梅干で“梅肉”や“いり酒”、天ぷらまで作っちゃう!赤、緑、黄…目にも鮮やかな梅料理の数々で、お客様をおもてなし。[NARR](C)NHK
文月 七夕はハレの日ごはん
料理上手な尼僧たち3人が暮らす奈良の尼寺。雨が続く7月は“奈良漬”の仕込みの季節。地元の酒屋がこの季節にだけ出荷する酒かすを使い、大量の奈良漬をたるからたるへと漬け直す作業に精を出す。仕上がるまでに3年以上、「手のかかる子」と笑う。雨があがれば、七夕。用意するのは、土地の名産・そうめん尽くしの心弾むもてなしの献立。糸束の形をした菓子「索餅」を供え、短冊に願い事を書いて手作りの星祭りを楽しむ。[NARR](C)NHK
葉月 水きらきら 夏休み
8月の尼寺は夏休みモード。3人は、地蔵盆の準備に余念がない。境内にたくさんいらっしゃるお地蔵さんを洗い清め、山桃ジュースなどおやつを準備したら、子どもたちがやってくる。数珠繰りなど、伝統の行事にみんな神妙な顔。この時期においしいのは、目にも鮮やかな夏野菜。なす、万願寺とうがらし、トマト、ゴーヤ、とうもろこし。あげびたし、つくだ煮、天ぷらなど多様に料理して、夏バテ知らずの晩ごはんを召し上がれNHK
後藤密榮
佐々木慈瞳
柄本佑