見かけはおしどり夫婦の俳優・三枝愛子(桃井かおり)と島崎次郎(名高達郎)夫妻に、突然離婚説が流れた。笑って否定する2人だったが、実際はけんかが絶えず、破局寸前だった。ある日、出演するメロドラマの相手役が次郎だとの噂を聞いた愛子は次郎に確かめるが、次郎も初耳だという。担当プロデューサー・道子(佐藤友美)には、離婚話で盛り上がっている愛子と次郎を共演させて話題を作ろうという思惑があったのだが…。
プロデューサー・道子(佐藤友美)は次郎(名高達郎)よりも出演を渋っている愛子(桃井かおり)を説得し、出演を承諾させる。その後、次郎も納得し2人は「仕事は仕事」と割り切って共演に踏み切った。ドラマのリハーサルに入ると、2人は家では口を利かず、それぞれの役作りに専念する。そんな中、愛子と次郎のマンションには毎日のように脅迫めいたイタズラ電話がかかってきていた。
夫を立てようとした愛子(桃井かおり)の気遣いを、次郎は裏切ってしまう。もめる2人の様子を見ていた共演者の北川(岡田真澄)は、愛子が1人になった時を見計らって優しく声をかけるのだった。やがてリハーサルが始まると、北川は必要ないシーンで愛子の肩を抱く。そんな北川の行動に、次郎は2人の様子がおかしくなっているのに気づいた。その夜、愛子は北川と食事に出かけるが…。
愛子(桃井かおり)と北川(岡田真澄)のラブシーンを見て、思いがけず憎しみの感情を抱く次郎(名高達郎)。そんな中、愛子と次郎は住んでいたマンションを区切って生活するという、変則的な別居を始めた。そのおかげで、2人はストレスがなくなり生き生きと仕事に励むようになる。ある夜、2人は別々に友人を呼んで飲み会をするのだが、愛子は次郎と京子(高樹沙耶)がキスしているのを見てしまい…。
次郎(名高達郎)と京子(高樹沙耶)がキスしているのを見てしまってから、愛子(桃井かおり)は気が晴れなかった。やけになって飲み歩き、危うく襲われそうになった愛子は道子(佐藤友美)のマンションを訪ねるが、その後外出した時にふたたび危険な目に遭う。そんな愛子を助けた町田(桑名正博)を、浮気だと勘違いした次郎は殴り飛ばしてしまう。翌日、愛子と次郎は道子たちの前で重大発表をする。
離婚を宣言した愛子(桃井かおり)と次郎(名高達郎)だったが、プロとしてドラマを成功させたいという思いは同じだった。名前でなく苗字で呼び合い、冷蔵庫も半分ずつ使うように徹底した。演技も互いに完璧を求めるようになり、家に帰ってからも熱心に稽古するようになった。ところが、熱中すればする程2人はNGを連発。一方、家政婦の息子・大輔は合鍵で2人のマンションに忍び込み…。