マザーファーザーサン

ロンドンに本部を置く世界有数のニュース企業、レポーター･メディア･グループ。ワンマン経営者のアメリカ人大富豪マックスは、斜陽の老舗新聞“ナショナル･レポーター”を立ち直らせ、メディア王と呼ばれていた。その息子ケイデンはレポーター紙の編集長を任されるが、父の後継者という重圧に押され、コカインが手放せない。あるとき、仕事の不首尾を父から叱責されたケイデンはコカインで意識がもうろうとし、事故を起こす…。

命を取り留めたケイデンの入院理由は表向き交通事故での負傷と発表されたが、実は大量のアルコールと麻薬の摂取による脳卒中だった。キャスリンは担当医から、脳の機能に重篤な後遺症が予想されると告げられる。一方、私立探偵殺しの真相を探るニックは、マックスの秘書ローレンに呼び出される。秘密裏に行なっている取材活動がマックス側に筒抜けだと悟ったニックとマギーは、さらに事件への疑惑を深めていく……。

行方不明だった少女ターニャが遺体で発見され、レポーター･メディア･グループが情報提供を呼び掛けて懸賞金を提供。やがて犯人が逮捕されるが、その瞬間に居合わせたのはレポーター紙のカメラマンのみ。同紙がスクープをものにする。そんな中、マックスは最先端の設備を持つ軍のリハビリセンターに多額の寄付を行ない、本来は入院資格のない民間人ケイデンの受け入れを認めさせる。ケイデンもリハビリに励むが……。

父に見限られたケイデンは生きる意欲を失い、リハビリの努力もやめてしまう。キャスリンはどん底経験を持つスコットに話をしてもらおうとするが、ケイデンは母の交友関係を探った際に入手したスコットの秘密をぶちまけ嘲笑する。一方、総選挙を控えて世論をうかがうマックスは、レポーター紙読者層の心が庶民目線の変革を叫ぶアンジェラに傾いていると見て、ジャハン首相へのネガティブキャンペーンに総力を挙げ……。

別荘に到着したマックスは、すぐにでも大事な話し合いをといきり立つキャスリンをなだめ、久々に親子3人で食事をしようと提案。しかし穏やかな時間は長続きせず、RMGの暗部を明らかにしたいと言うケイデンをマックスは恫喝する。息子への仕打ちを責められると、マックスは自らが父親に施された教育について語り始める。その過酷な生育環境をケイデンにも与えようとしたことに、キャスリンはショックを受けて……。

マックスはジャハン首相の息子サイーフが以前過激イスラム組織に関心を持っていたことを、スキャンダラスに報道。そんな中、不正行為の告発に対処する必要に迫られたマックスは、内部調査を始めたと社員たちに宣言し、ケイデンら現場の責任者がオーナーの自分を無視して不正をしたという体裁を作る。また、マックスのスパイと判明した療法士アンドリューをクビにしたキャスリンは、マギーたちの取材を受けることに……。