エピソード1
胸がはずむ出会い
かつてグループサウンズのボーカルとして、『チャッピー』というニックネームで絶大なる人気を誇っていた立木正午(堺正章)。現在はレコード会社の役員待遇プロデューサーを務めているが、最近の音楽の流行についていけず、後継者の菊原(坂口憲二)に仕事を譲ろうと考えていた。 ある日、正午の60歳の誕生日パーティーが開かれる。まだ若いつもりでいた正午だが、部下の菊原や祥子(青木さやか)、文平(田中圭)たちに赤いちゃんちゃんこを渡され、正午は密かにショックを受ける。その帰り、正午は離婚した元妻の光代(夏木マリ)と偶然再会。光代は12歳も年下の圭介(尾美としのり)と再婚、正午との間にもうけた娘・朝子(小嶋陽菜)も大学2年生になり、元気にしているという。寂しさを募らせる正午。翌朝、風邪をこじらせた正午は、高熱を出してしまう。 35歳の長野かえで(夏川結衣)は売れない女優をしているが、生活費を稼ぐために居酒屋でアルバイトの日々。癒しを求めたかえではペットショップへ行き、そこで1匹の子犬に一目惚れをしてしまう。その子犬を『チャッピー』と名付け飼うことに。 翌日、東海林龍彦(徳井義実)がかえでの部屋を訪ねてきた。放浪癖のある龍彦だが一応かえでと付き合っている。龍彦は束縛しない自由な恋愛ができないかとかえでに提案。だがかえでは「私はもうそういう恋愛をする年じゃない」と断り、龍彦に部屋を出て行かせる。 一方、正午はフラフラになりながらも自力で薬を買いに行き、その帰り、公園にさしかかる。すると「チャッピー」と呼ぶ声が聞こえ、振り向いた正午はバランスを崩し、池に落ちてそのまま気を失ってしまい・・・。
52分 · 2008年4月8日
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