タイの自然や動物、それらと深く関わりあって生きる人々の暮らしを紹介する。タイではすべての生き物に役割があると考えられ、深くつながり合い関係し合っている。南部の人々は貴重な鳥の巣を取るため、何世紀も前からロープ1本で崖を登ってきた。離島では、増えつつある観光客が貝殻を持ち帰ってしまうため、ヤドカリが家探しに困るように。漁師たちはイルカがいる場所で魚群の位置を知り、捕れた魚の一部をイルカに還元する。
中部では信仰や伝承が息づき、人は自然をありのまま受け入れている。僧侶たちはオオコウモリが寺に住み着いても追い払うことはしない。特別な存在として崇められるゾウの保護も盛んで功徳を積むことにつながると考えられている。タイでは虫も食糧として活用されており、食卓に上がる虫を目当てに集まるトカゲが家に侵入することも。
山深いタイ北部では、人と野生との協力関係が、成功や生き残りの鍵であり、自然の調和を保っている。メーホンソーンのかつて商業伐採でむき出しになった山肌は、一面のヒマワリ畑になっている。マンゴー畑ではわざとツムギアリを繁殖させ、害虫を食べてもらっている。山を切り開いた農地では、珍しいインドヒオドシコウモリが発見された。
モニク・ヴァン・デ・ヴェン
本人
ソフィー・オコネドー
ナレーター
Lara Bickerton
監督
プロデューサー
Julian Hector