地元の不動産開発業者カーウィン･リースが、自宅である豪邸で遺体となって発見される。捜査を開始したジェイニーは、近隣に住むジョン･チャペルと出会う。ただの変わり者に思われた彼は、ジェイニーが愛してやまない刑事ドラマの主人公シーザー警部を演じた俳優だった。人を見抜く洞察力に優れたジョンは、一見、自殺と思われたカーウィンの死を殺人と断言する。その後、彼の推理が正しいことを鑑識が証明すると、ジェイニーは上司に隠れひそかに捜査への協力を求めるのだった。被害者の妻、共同経営者、環境保護者が捜査線に浮上する中、2人は力を合わせ事件解決に挑む。そしてそれが奇妙な友情の始まりでもあった。

ウェールズの山中で、ジェイニーの母イヴォンヌが所属する歩く会の参加者が遺体で発見される。しかし偽名を使っていたため身元が分からない。すぐに事故でなく殺人だと見抜いたジョンは、ジェイニーに促され、捜査の一環として歩く会に参加する。これまで避けてきた外出や人付き合いを意外にも楽しむ自分に驚きつつ、被害者の身元と、復讐をにおわせる殺人計画という2つの謎を解き明かそうとする。そして容疑者の1人に共感を寄せるジェイニーの態度から、彼女の過去が少しずつ語られる。一方、ジョンは類いまれなる共感力を発揮し、会のメンバーたちの過去を聞き出していく。

ジェイニーは、結婚式前夜に起きた新郎の付添人ゲシン･ベニオン殺害事件の捜査を任される。新郎と友人である付添人は、デジタルマーケティングの会社を共同経営していた。当初、強盗の失敗かと思われた事件は、複雑な家族関係や裏切られた友情を明らかにし、愛のためなら人は何ができるのかをあらわにしていく。容疑者と話す中で、ジェイニーは友情がこじれた自らの経験と向き合わざるを得なくなる。一方、ジョンは容疑者の1人と絵画や芸術を通じて思いがけないつながりを持つ。そして仕事が自身の結婚生活で果たした役割について再び考えさせられ、亡き妻の死に思いを馳せる。

海沿いの町で、元校長でアマチュア劇団の監督を務めていたメンナ･ヒューズが殺害された。捜査を任されたジェイニーは、この事件を解決し、念願の警部補に昇進したいと強く願っている。またしても協力を依頼されたジョンは、既に演技力を失ってるかもしれないとジェイニーに揶揄され、自ら劇団のキャストに加わる。そして捜査の一環として始まった稽古の日々は、やがてジョンに演劇への熱意を思い出させ、彼にとって心を浄化する旅となる。一方、うなだれていた容疑者が、自らの尊厳のために立ち上がる姿を目撃したジェイニーは、過去の悪魔と向き合う決意をする。

ウェールズ出身の有名俳優で、刑事ドラマの主役として人気を博したアンソニー･ハートが、昼食会のテーブルで刺殺された。そのことで殺人事件を模したミステリー･イベントは、真の殺人事件の現場へと姿を変えた。事件解決にプレッシャーを感じるジェイニーの前に、被害者の妹ヘレナの親しい友人としてジョンが現れる。遺産や屋敷を巡る家族間の争いだけでなく、名声の陰に隠れたアンソニーの真の姿が浮かび上がる。ジョンは昔の恋人ヘレナとの恋が再び燃え上がるが、過去に生きることの危険性を思い出す。そしてそれはジェイニーが過去の重荷を手放すきっかけとなるのであった。

ジョンとの協力体制を上司に知られ、昇進を見送られたジェイニーは、彼を避け続けていた。しかし警視正の要請で、ジョンは警察のコンサルタントとして雇われることになる。そして2人はジェイニーの母校で行われた同窓会で発生した、整備士ディーン･ウォード殺害事件の解決を命じられる。事件を掘り下げる中、最近発覚した未解決事件との関連が浮かび上がる。それは排水溝で発見された死体に関する事件だった。ジェイニーは15年前に親友のシアンが自殺した原因となった出来事を調べる。事件に対するジョンの直感は、2人の間に軋轢を生むが、最後には友情を確かめ合う。しかしジョンは予想外の知らせで、せっかくの和解を台なしにするのだ。