昭和初期から激動の戦中戦後、さまざまな試練や戦火を乗り越えて、音楽への夢と愛を貫くヒロイン・桜子の波乱万丈の人生を描きます。舞台は八丁みその産地・愛知県岡崎市と芸術家たちが集まる東京の下宿。おてんばですが、けなげに生きる桜子を宮﨑あおいがいきいきと演じ、多くの共感を呼びました。原案は津島祐子の『火の山―山猿記』。平成18年(2006)4月~9月に放送した連続ドラマです。
エピソード1
第1回 第1週 父の見合い
昭和3年・冬、この物語の主人公・有森桜子は祖父・沖田徳治郎に連れられ、愛知県岡崎の名産・八丁みその老舗(しにせ)蔵元「山長」へ行きます。そこでかくれんぼをしていると、蔵元の御曹子・松井達彦のいたずらで、桜子はみそ樽(だる)に落ちてしまいます。そんな事情を知らない達彦の母で女将(おかみ)のかねは激怒。そのころ、事件を聞きつけて慌てる桜子の父・源一郎の元には、叔母の磯が東京から出戻ってきます。
エピソード2
第2回 第1週 父の見合い
父・源一郎が慌てて八丁みその蔵元「山長」に駆けつけ、桜子がみそ樽(だる)に落ちた騒動はなんとか収まりますが、後日「男手ひとつでは子育てが大変でしょう」と、蔵元の女将(おかみ)・かねから再婚の見合いを勧められます。桜子は亡き母・マサが弾いていたピアノにあこがれ、毎日、紙の鍵盤をピアノ代わりにして遊んでいました。そんな桜子を見た叔母の磯は、祖父の家にマサのオルガンがあることを教えます。
エピソード3
第3回 第1週 父の見合い
桜子たち姉弟は父・源一郎から再婚について聞かれ、桜子だけが反対します。そんな折、弟の勇太郎がガキ大将のキヨシに悪さをされ、怒った桜子はキヨシに決闘を申し込みます。その騒ぎが八丁みその蔵元の「山長」にも知れ渡り、いたたまれなくなった源一郎は見合い話を受けることを決めてしまいます。
エピソード4
第4回 第1週 父の見合い
父・源一郎は見合いが行われる中、ピアノを披露する見合い相手の安江が亡くなった妻・マサに見えてしまいます。桜子は安江の草履に鳥もちをつけたいたずらがばれて、祖父・徳治郎の家の納屋に閉じこもります。思わぬことに、桜子はそこで亡き母のオルガンを発見。やがて、源一郎もやってきてマサの思い出を語り、見合いを断ることにします。
エピソード5
第5回 第1週 父の見合い
桜子は亡き母・マサのオルガンが欲しいと祖父・徳治郎にせがみますが、追い返されます。マサは源一郎と駆け落ちして結婚し、しかも、岡崎から遠い東京で病死していました。徳治郎と桜子のことを気遣い、有森家ではオルガンの発表会をこっそり企画。桜子のオルガンを弾く姿がマサに重なって見えた徳治郎は感涙し、オルガンを桜子に贈ります。そして・・・、8年の歳月が流れ、昭和12年、桜子は女学校の5年生に成長していました。
エピソード6
第6回 第1週 父の見合い
桜子は親友の高野薫子から「山長」の御曹子・達彦に恋文を渡すよう頼まれ「山長」に出向きますが、運悪く女将(おかみ)のかねに恋文の破片を奪われ読まれてしまいます。さらに、担任の西野先生にその話が伝わり、桜子は真相を白状するようにと居残りをさせられます。しかし、その日は桜子にとって待ちに待った一流音楽家・西園寺公麿(きみまろ)の演奏会の日でした。桜子は焦ります。
宮崎あおい
寺島しのぶ
美山加恋
井川遥
西島秀俊
松本まりか
浅野妙子