ハンフリーは婚約者であるマーサの故郷へ引っ越し、シップトン･アボット署に警部補として着任すると、巡査部長エスターの案内の元、さっそく殺人未遂事件の捜査に加わる。事件の被害者は自宅のバルコニーから地元で語り継がれる伝説の魔女に突き落とされたと主張する。エスターは被害者の言葉を信じていなかったが、ハンフリーは真相を追求するため聞き込みを始める。監視カメラの映像によると自宅には被害者しかいなかった。だとすれば犯人は一体誰なのか? 一方、故郷に戻ったマーサは自身の夢であるカフェを開くために奔走しつつ、体外受精により授かる新たな命、そして実家での母親との新たな生活に期待と不安を募らせていた。

四人家族が自宅から姿を消したとの通報があり、ハンフリーとエスターは現場に向かった。家はカギがかかっておらず、テレビも照明もついたままで、食事も食べかけのまま放置されていた。巡査のケルビーはひき逃げ事件を追うが、手がかりはヘッドライトの破片のみ。一方、悲劇に見舞われたマーサはカフェの開店準備を進めていたが、銀行から融資を断られてしまう。ハンフリーはそんなこととはつゆ知らず、夫婦の新たな家としてハウスボートを独断で購入していた。追い詰められたマーサだったが、元婚約者のアーチーが救いの手を差し伸べる。そして失踪事件は消えた鍵とひき逃げされた男の携帯が手がかりとなり、解決へと向かっていく。

シップトン･アボットに貴重な絵画「雌馬」が戻ってくる。絵画を安全に保管するためケルビーが監視役を務めるが除幕式で絵画がなくなっていることが判明する。ハンフリーは芸術協会の議長代理である義母のためにも何としても絵画を取り戻さなければならない。また絵画の作者については何世紀にもわたる確執があり、公には地元の画家オーガスタス･クレイグが描いたとされているが活動家はクレイグの使用人イーディスが真の作者だと主張している。この謎が絵画の消失に関係しているのだろうか? マーサのカフェで働くアーチーはハンフリーと飲みに行くが2人に共通点はほとんどない。体外受精に関する計画はどうなっていくのだろうか。

ミステリーサークルの中心で男性の遺体が発見された。身分証明書はなく、手がかりは靴下に挟まれている「大いなる遺産」の1ページのみ。農場はパーカー兄妹が経営しており、ここ最近、度重なるミステリーサークルの出現で注目され、観光スポットと化していた。捜査を進めるうち、兄妹の父親がかつて金塊強盗で逮捕され、つい先日刑務所で亡くなっていたことが判明した。さらに死亡した男性の車が農場から少し離れた森で発見され、身元も判明する。一方、マーサは料理評論家の来店を控えていた。体外受精のためクリニックを訪れる予定だったが、もう続けたくない旨をハンフリーに打ち明ける。そんな中、アーチーがマーサへの気持ちを再燃させる。

連続放火事件が発生し、ハンフリーとエスターが捜査に当たる。3つの現場には“豚”という落書きが残されており、最初の現場には銀のボタンが落ちていた。平行してケルビーがボート小屋の空き巣事件を調べていると、そこで放火に使われたガソリンとペンキが盗まれていたことが判明する。ハンフリーは3件の放火が「三匹の子豚」になぞらえて行われていることに気づき、エスターは銀のボタンから犯人が知人の娘であることを知る。一方、ハンフリーはアーチーがマーサにキスしようとしていたことを知り、激しく動揺する。そしてマーサはついにハンフリーと向き合い、子供がいなくても平気だという彼に、本音を教えてほしいと懇願する。

マーサに別れを告げられ動揺するハンフリーは不可解な窃盗事件を捜査する。1人目の容疑者には空き巣の前科があるうえに被害者宅の近所に住んでおり、犯行の手口が過去の窃盗事件とも一致するが犯行時刻のアリバイがある。2人目の容疑者は法医学的証拠がそろっているものの、犯行時刻にケルビーにより署に保護されていた。この難事件に際し、マーサのことで事件に集中できないハンフリーに代わってエスターが捜査を指揮する。母親の反対にも関わらず、ハンフリーのためを思って別れようとするマーサと、ひとまず町を出ることにしたハンフリー。2人が最後に下す決断とは?