少女はずっと独りだった。かつて彼女が出会った“旅人”はこう言う。「その服が着られるぐらいになったら、迎えは来る」 やがて17才になった彼女の前に、その船は現れた。空を征く船『ノルン』。導かれるままに乗った船には、『能力者』と呼ばれる10人の男女が暮らしていた。船はどこに向かっているのか? 彼らはなぜ旅をしているのか? 謎を抱えたまま運命に翻弄される旅が始まった。
エピソード1
空を征く船
「その服が着られるぐらいになったら、迎えは来る」という言葉を信じて、たった独りで生きてきた少女・こはる。17歳になった春、その言葉通り、彼女の前に球体の船“ノルン”は現れた。こはるを迎えに来た青年・駆に、船に招き入れられ、特殊な能力を持った10人の男女に出会う。「この能力を、平和のために活かす。それが『世界』から与えられた私たちの使命」 ――こうして、11人の新たな旅が始まった。
エピソード2
能力
突如襲撃を受けるノルン。深琴の張った結界に守られていたはずのノルンだったが、なぜか襲撃犯(夏彦)の進入を許してしまう。自らの能力に異常がないことを確認した深琴は、襲撃犯と内通する者がいるかもしれないと口にする。「この中に、あの男とつながっている人物がいるかもしれない」 疑心暗鬼になるメンバーに、駆はある提案を出す。
エピソード3
芽吹く春
襲撃から一夜、ノルンに現れた少年・空汰は、自分は未来から来たという。突然の訪問者にも、襲撃への対処を優先することにしたメンバーたちは船の修理を続けていた。そんななか、駆は耳飾りに触れたこはるの手を振り払ってしまう。“いつも”の笑顔でごまかした駆だったが、初めて見た駆の表情にこはるは言葉を詰まらせる。
エピソード4
彼誰のセレナーデ
屋上から落ちそうになっていた七海と暁人。何があったのかと問う駆をよそに、二人はケンカを始める。見かねた駆は「これで仲良くなって…」と二人を手錠で繋いでしまう。一方、深琴と朔也は、補給のため降り立った上海で襲撃犯(夏彦)の情報を探っていた。雨が降り出す中、突然視えた"未来"の断片に、朔也は思わず深琴を呼び止める。
エピソード5
微睡む森
手を重ね、心を通わせたこはると駆だったが、耳飾りがなくなったことで、駆は再び心を閉ざしてしまう。駆のために何かできないかと思い悩むこはる、ペアとの微妙な関係に頭を悩ませる深琴と七海、3人のため息が重なる。「口に出さなくても、全部相手に伝わったらいいのに…」 そんな悩める3人に、一月は突然あみだくじを差し出した…。
エピソード6
動き始めた歯車
夢の中、駆への気持ちを言葉にすることができたこはる。「あれは、本当に夢だったんでしょうか…」 目が覚め、駆のもとへ行ったこはるは、駆が同じ夢を見ていたこと、思いが伝わったことを知る。一方、結界内で起こった爆発、駆の耳飾りの行方を探っていた正宗は、能力を使い内部犯の手掛かりをつかんでいた。
高垣彩陽
瀬戸麻沙美
小野大輔
下野紘
遊佐浩二
藤村歩
杉田智和
斎賀みつき
吉野裕行
杉山紀彰
佐藤卓哉