かつて、これほどまでに“まっさら”な刑事がいただろうか…!?ベテランでありながら、20年間の記憶を失い、刑事としての常識も捜査テクニックもノウハウも何もかもが消えてしまった、“ゼロ状態”の男!沢村一樹が、異端のヒーローを作り出す!
エピソード1
第1話
京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦 (沢村一樹) は“京都府警に時矢あり”といわれるほど優秀な刑事。だが、容疑者・能見冬馬 (高橋光臣) を追跡中、廃工場の貯水プールに転落。病室で目を覚ましたとき、なんと刑事拝命以来の20年間の記憶を失っていることに気づく…! 時矢は見舞いにやって来た元相棒・福知市郎 (寺島進) のことを暴力団関係者と誤解するばかりか、新たにコンビを組むよう命じられた新人女性刑事・佐相智佳 (瀧本美織) から、深夜に女性府議会議員・椎名蒼が刺殺されたことを聞いてビビりまくり。その遺留品を見せられても、まるでピンとこない。
エピソード2
第2話
かつては敏腕でスマート、現在は“記憶ゼロ状態”になってしまった京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦 (沢村一樹) は、別れた妻で弁護士の奥畑記子 (財前直見) から、いきなりある書類を渡される。そこには、7年前に時矢が逮捕した犯人には冤罪の可能性があるとして、近々仮釈放されるのに合わせて再審請求の準備をしていると記されてあった。しかし、刑事拝命以来の20年間の記憶を失った時矢は元妻との出会いも別れも覚えておらず、もちろん7年前のこともすっかり頭から消え去っていた…。
エピソード3
第3話
京都市内の地下駐車場で、1億円の現金が強奪される事件が発生した。被害者は、貴金属買取チェーンの会長・夏富輝一郎 (竜雷太)。海外バイヤーとの取引のため現場を訪れたところ、買い取り資金として用意してきた1億円を、バイクに乗った男に強奪されたという。捜査をはじめた京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦 (沢村一樹) と新人刑事・佐相智佳 (瀧本美織) は、輝一郎の娘婿・武臣 (佐伯新) から昨夜、奇妙な電話がかかってきたことを聞き出す。「身代金は受け取った。誘拐した息子は解放する」という内容だったが、武臣と妻・紗輝子 (中原果南) のひとり息子で高校生の輝 (中島凱斗) には何事もなく、いたずら電話かと思っていたという。
エピソード4
第4話
深夜、京都市内の中古品買取店で、時価500万円の純金の延べ棒が盗まれる事件が起きた。事件当夜、偶然店の前を通りかかり、怪しい男を見かけた時矢暦彦 (沢村一樹) は捜査の行方が気にかかる。店長・高沢真浩 (弓削智久) から防犯カメラが作動していたことを聞き、時矢も佐相智佳 (瀧本美織) も安心するが、そこへ現れたのはサイバー犯罪対策室の主任・但馬正樹 (野間口徹)。但馬は、時矢たちにこれは単純な窃盗事件ではない、と言い放つ。
エピソード5
第5話
京都府警捜査一課刑事・時矢暦彦 (沢村一樹) はコンビを組む刑事、佐相智佳 (瀧本美織) を連れて、京都の山奥にひっそりとたたずむ“八咫神村”に足を踏み入れた。八咫神村は、“神様が棲む”といわれる村…。そこで転落死亡事故が起きたと聞き、興味を抱いたのだ。やる気満々な時矢刑事に対し智佳は、「記憶を失う前の時矢刑事なら考えられない」ことと呆れるが…。崖の上から転落死したのは村役場の職員・浅木浩太郎 (大高洋夫) で、第一発見者は村の住人・小野千秋 (大後寿々花) と羽山敬太 (尾上寛之)。所轄署は、足を滑らせて落下したものと断定。事件性はないと判断するが、村長の森幸介 (佐戸井けん太) は「八咫神様の天罰が下った!」と叫び、村は騒然となる。
エピソード6
第6話
進学校として有名な私立中学の校長・須藤公彦 (阪田マサノブ) の刺殺体が、雑居ビルの屋上で発見された。事件直後、犯人と思われる女 (森口瑤子) が屋上から飛び降り自殺を図ったが、段ボールがクッションとなったため奇跡的に軽傷だった。遺体に突き刺さったままのナイフにはその女の指紋が付着しており、傷痕の状態から被害者に強い恨みを抱いていたことがうかがわれた。ところが、取り調べを受ける彼女の様子を見た時矢暦彦 (沢村一樹) は、衝撃を受ける―。
沢村一樹