ザ・リバー～隠蔽された事件～

切断された人の手がユープエルブ川で見つかる。しかも発見場所は軍事区域の近くで、第一発見者は10歳の少女シリア。手はおそらく30代男性のもので、引き千切られたような断面だった。シリアの家族は事件に関わりたくないため匿名の通報だったが、地元警察署のトーマスは話を聞きに行くことに。そこでトーマスは、シリアが数週間前から描いていた絵を見つけ……。その後、シリアが行方不明となり大規模な捜索が始まる。

シリアの遺体が軍事区域内で発見される。死因は凍死。第一発見者は名乗り出なかったため、トーマスは単なる事故とは考えず、彼女の死の真相を突き止めようと捜査を開始する。森のトレイルカメラに映っていたシリアは、軍事区域とは逆方向に向かっていた。違和感を覚えたトーマスは、そのエリアにある軍所有の家屋を捜索することに。家には地下の隠しトンネルに通じる階段があり、そこをたどって行くと……。

製材所内でバラバラに損壊した遺体を発見したトーマスは、そこで出会った容疑者の男を逮捕しようとする。ところが突然現われた軍の新兵がその男を射殺。その場に居合わせていた軍のミアは、部下である新兵の動きを不審に思うとともに製材所の内情を知り、上級士官スンビーに掛け合うものの、問題ないと言われてしまう。ミアは軍内部で独自に動き出し、ある極秘情報を手に入れたことで事件は新たな展開を迎える。

軍と警察の上層部は、手に負えない状況に感情的になる。ヤンセン署長は、ヨハンソン記者からシリアについての問い合わせを受けるとともに、トーマスが極秘情報を手に入れたことを知り、冷静さを失ってしまう。ヤンセンはスンビーに相談に行き、スンビーは情報が流れている状態に手を打とうと動く。一方、情報部のダールは、真相を探ろうとするトーマスと対峙し圧力をかけるが、トーマスは捜査を続けるのだった。

40年以上前の民間機の事故と捜査中の事件に共通点があるのではないか……。トーマスとミアは、ヤンセン署長が従軍していたことから、軍と手を組んで過去の大きな不祥事を隠蔽したのではと疑い、真実を求めて彼の家を訪れることに。一方、航空機事故時に操縦していた祖父を持つエリーセは、事故が機密扱いになっていることに疑問を持ち、事故の記事を書いたヨハンソン記者から話を聞こうと会いに行く。

トーマスは航空機事故で亡くなった両親の死の真相を暴くため、ミアとともにフィンランド経由でロシアの軍事施設に向かうことにする。人家の無い極寒の雪道で車を走らせていくが、雪にタイヤがはまったり、ガス欠になったりして思うように進めない。そんな中、追っ手が迫り、２人はさらに追い詰められてしまうのだった。一方シリアの母親グレースは、町を離れて隠れ家へ向かい、戻ることのできない道を進む決意をする。