英国人弁護士のマヤは、20年間、米国ルイジアナ州の死刑囚ルディの弁護にあたってきたが、とうとう死刑執行の日が来た。最高裁への停止の訴えもむなしく、執行の判断が下される。打ちひしがれるマヤにルディは「大物になれ」と最後の言葉を贈る。しかし執行が失敗し、ルディはひん死の状態ながら一命を取りとめる。ロンドンの自宅に戻ったマヤを夫のニックや子供たちが出迎えた。マヤは検察庁長官になることを促されて躊躇するが、20年前に友人のマイケルが殺された事件に新証人がいると知り、態度を変える。同じ頃、ニックにも20年前の知り合いが訪ねてくる。ニックには家族の誰も知らない大きな秘密があった。
20年前、ニックは潜入捜査官としての日々を過ごしていたが、あるとき、政治活動家だったマイケルに近づき親しくなるよう命令を受ける。演説会に参加するとそこにはすでに若き弁護士として活躍するマヤの姿もあった。ニックは彼女にも近づき打ち解ける。人種差別に反対する大規模なデモの当日、途中で白人集団との乱闘騒ぎになり、マイケルが留置された。その夜、ネオナチの白人ピーターも同じ房に入れられたことからケンカとなり、マイケルは命を落としてしまう。そして20年にわたりその死に疑問を持ち続けてきたマヤに、検察庁長官となるチャンスが訪れると共に、ニックは再び偽りの仮面をかぶることになるのだった。
マイケル事件の新証人がマヤとの接触を提案してきたが、ルイジアナからルディの死刑執行停止が撤回されるとの連絡が入り、マヤはすぐにルイジアナへ向かった。ルディの思考が正常ならば受刑能力があるとみなされ、死刑が再び執行される可能性が高くなる。翌週に最終的な判断が下されることになり、マヤは難しい状況に置かれたことを知る。同じ頃、20年前にニックと同じく潜入捜査官だったアビゲイルがニックと接触し、すべてをマヤに打ち明けるよう促すが、その意味するところを察したニックは驚愕する。そしてマヤは帰国後すぐに新証人との接触に応じるが約束の場所にその人物が来ることはなかった…。
マヤにアビゲイルとの仲を怪しまれたニックはとっさに養護施設で一緒だったとウソをつくが、連絡係のカーターに提案されアビゲイルとの浮気話をでっち上げる。マヤは大きなショックを受け、悲嘆に暮れるが、友人で記者のジュリアやマイケル事件に関わっていた元警官のローズの話から、アビゲイルへの疑問が増すと共にニックへの疑いも深めていく。マヤは長年連れ添ったこの夫がいったい何者なのか、次第に分からなくなっていくのだった。そして、ルディの死刑が再執行されるかの判断が下される週を迎え、長女のクレメンシーと共にマヤは再びルイジアナへと向かう。
死刑に対する、ルディの受刑能力を判断する裁判が始まった。マヤはルディを診断した医師が酒に酔っていたことを指摘し、判決は有利になるかと思われた。しかし、ある証言をきっかけに、執行停止が撤回される判決が下されてしまう。途方に暮れるマヤだったが、そこへ、20年前にルディが逮捕される決め手となった、証人のバーノンが現れる。彼は当時のルディのアリバイを証言できる人物でもあり、ルディのために証言台に立つことを約束してくれた。ところがその矢先、バーノンが偽証罪で逮捕されてしまう。ニックが裏で糸を引いていると疑ったマヤはニックを責め、ついにその正体を知ることとなる…。
自分が何のためにマヤを監視していたのか分からないニックは、真相を聞き出すためにブライトマンたちと会う。その少し前、最高裁でルディのアリバイを証言する予定だったバーノンが留置所で死んだ。これにより万策尽きたかに見えたマヤだが、最高裁でアメリカ合衆国憲法修正第8条を理由に、ルディの執行停止を訴える。最後の切り札として「薬殺刑」の残酷さを訴え、思わぬ証人が現れたことにより無事死刑執行停止となる。その後マヤが帰宅するとニックが朝から行方不明になっていた。ただならぬことが起きると予感したマヤは、子供たちと共にニックを捜しにいく…。
アリスター・ペトリ
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