警察本部で資産管理部門のトップだったアルフレット・ヴィントは公用車の横領が発覚して退職するはめになる。そんなアルフレットだが、国防省で機密文書を保管する部門の部長をしている旧ソ連時代の仲間オスカルの所で部長補佐の職にありついた。閑職と思われた職場だったが、エストニアのＮＡＴＯ加盟が確定し、一躍重要部門に変身する。そんな折、ロシア情報機関のヴァレリがアルフレットにスパイ任務を持ち掛け……。

アルフレットのスパイ活動が始まる。機密文書を撮影してはヴァレリに届けるアルフレット。オスカルの部署にはＮＡＴＯ関係の機密文書が集中するが、アルコール依存症気味のオスカルに代わってアルフレットが実務をこなすため、スパイ活動のチャンスはさらに増えていく。一方、逃亡中のラトビア人スパイ、ヤニスを追う軍情報部のマルコたちが失敗を繰り返す中、ヤニスをかくまっているヴァレリにはモスクワからある命令が下る。

森で焼死体が発見され、逃亡中のラトビア人スパイかどうかの鑑定が始まる。そのころ、アルフレットは機密文書室の防犯カメラを扱うＩＴ担当が邪魔になり、ヴァレリの指示を受けてパソコンに児童ポルノを仕込んで逮捕に追い込む。アルフレットのファイルを見て怪しいと感じたマルコは独断で捜査を始めるが、越権行為や違法捜査のせいで軍情報部が糾弾されてしまい、流れはアルフレットに有利な方へ向かう。

アルフレットはオスカルに取って代わって部のトップになろうと画策するが、親友オスカルへの裏切りに悩む。ヴァレリからはオスカルを陥れるためパソコンに児童ポルノを仕込むよう命令が下り、さらに彼の要求はエスカレート。ＮＡＴＯ幹部を迎えた会議にひそかに録音装置を持ち込めと言われたアルフレットは、所持品チェックでピンチに陥る。一方、軍情報部では新指揮官として頼りにならないアイン・プルドロース大佐が就任し……。

逮捕されたＩＴ担当は機密文書室の防犯カメラの録画映像を保管していると主張し、調査のための特別委員会の設置を求める。アルフレットは、自身のスパイ行為を目撃したリタを説得しようとするがうまくいかない。さらに公安局のウェイツェンベルクからは特別委員会に関する情報が入り、困ったアルフレットはヴァレリに相談する。すると、ヴァレリたちロシア側の対応は迅速かつ冷酷だった。アルフレットは足を洗おうとするが……。

スパイをやめると言い出したアルフレットに、ヴァレリは“手紙”を送り付けたり、業者に扮して自宅に押しかけたり、さまざまな脅しをかける。国防軍ではマルコの懲罰手続きが進み、ラグナル、エルナの聴取が行なわれることに。そんな中、アルフレットに浮気相手のブリッテから娘のマイが誘拐されたと連絡が入る。ヴァレリの仕業だと考え、追い込まれたアルフレットは自首を決意し、とうとうオスカルにすべてを打ち明けるが……。