初めて殺人事件を指揮することになった、エリート幹部候補のジョー･チャンドラー警部補。本庁への栄転前に一度現場を知っておくためだったが、捜査は難航してしまう。そんな中、バッカンという男が現れ、今回の事件は切り裂きジャックの模倣犯によるものだと指摘する、部下たちはその指摘を笑い飛ばすが、調査の結果、模倣犯と疑われる事件がもう1件あった。両事件とも、120年前と同じ日時で、場所も近いことが分かり…。

次の事件が起きると思われていた現場で、バッカンが逮捕されてしまう。彼は、犯人を捕らえようと待ち伏せをしていたのだった。その逮捕劇のせいで、肝心の現場が無人になってしまい、地域支援官のメアリーが惨殺される事件が発生。監視カメラの映像から、犯行は臓器運搬も手がける医療品会社の車が使われていたことが判明する。そして犯人とされる男は、バッカンのウェブサイトの熱心なファンであったことも発覚し…。

ジョーは120年前の資料を手がかりに、犯人のアパートを発見する。そこには次の被害者の特徴とされる赤毛の女性の写真があった。それは聞き込みに行った病院の看護師だった。そしてジョーは、その病院のデイヴィッド･コーエン医師が真犯人であることに気付く。120年前、警察がユダヤ系の身元不明者のことをそう呼んでいた事実もあった。ジョーたちは看護師を捜索し、命の危険が迫っていた彼女を救うことに成功するが…。

切り裂きジャックを真似た連続殺人犯を逃して以来、チャンドラー警部補らは警察内で冷遇されていた。そんな中、テムズ川で惨殺死体が発見される。だが、殺害手口を見たマイルズ巡査部長はなぜかその事件から手を引き、カジノヴ率いる組織犯罪課に捜査を任せようとする。一方、犯罪研究家バッカンは、この事件がかつてイーストエンドを牛耳っていたギャング、クレイ兄弟の模倣殺人なのではないかと推測する…。

ジミーとジョニーの銃撃を逃れたチャンドラーとマイルズは、アンダーソンの屋敷に逃げ込む。アンダーソンは初めからジミーら“クレイ兄弟”の犯罪同盟の存在を知っており、警察内部にも彼らの力が及んでいることを察知していたため、唯一信頼できるチャンドラーに捜査を任せていたのだという。間もなく、マコーマックがジミーらに情報をもらした裏切りを悔いて自殺。これを受けて、アンダーソンはクレイ兄弟事件の捜査の中止を宣言するが…。